<ファンケルクラシック 2日目◇17日◇裾野カンツリー倶楽部(静岡県)◇7027ヤード・パー72>
シニア入りしてからブレークしている51歳の岩本高志。首位と5打差の8位タイから出たこの日、7バーディ・2ボギーの「67」で回り、首位と6打差の2位タイに浮上。最終日の結果次第では賞金ランキング1位に浮上する可能性も出てきた。
レギュラーツアー未勝利の岩本は、シニア1年目の昨季は2勝を挙げて賞金ランク4位に入ると、今季は10戦を終えて「マルハンカップ 太平洋シニア」での優勝を含む8試合でトップ10入りと高値安定を発揮して、賞金ランキングは2位で1位の宮本勝昌と約515万円差。今大会は優勝賞金1000万で、優勝なら逆転も見えてくる。
ツアー屈指のショットメーカーの岩本だが、この夏から新たな武器が安定した戦いを支えている。「このシャフトがいいんですよ」と見せてくれた。
ドライバーのヘッドはタイトリスト『GTS3』で、自慢のシャフトはエストリックスの新作『IGNOVA BX50X』だった。中調子でいわゆるクセのないモデルである。大きな特徴は、先端部分に形状記憶合金の強じんな復元力が特徴のニッケルチタンを配置している点だ。この夏にテストを開始して、海外メジャー「全英シニアオープン」から実践投入している。今季の優勝時にも使用していたものだ。
「クセがなく振り感がすごくいいシャフトです。戻ってくる感じもあって、10ヤードぐらい飛距離が伸びました。それに曲がらないです」と形状記憶合金の復元力はしっかり手に伝わってくるという。
加えてコントロールショットでも重宝する。「僕は低い球を打つことが好きなのですが、もともとスピン量が少なく低い球を打つとスピン量が減りすぎてドロップすることがありました。しかし、このシャフトはドロップすることなくしっかりスピンが入ってくれて、低い球なりにしっかり飛んでくれて、コントロールもできます。不思議な面白いシャフトです」。
ツアープロは常にフルスイングをするわけではない。ホール形状や風向きなどによって球筋や高さをコントロールしている。ドライバーのコントロール性は岩本の生命線であり、大きな武器となっている。今大会は丘陵コースで行われており、打ち下ろしのホールではドライバーの低い球の使い勝手がいい。
9月に行われた「日本シニアオープン」では、最終日の最終盤まで首位を守っていたが宮本に逆転を許して3位に終わった。「ガッカリしました」とそれ以降はあまり気持ちよくプレーできていないと話す。最終組に入ったこの日も「まだまだ」と納得のいく内容ではないが、シニアオープンでの忘れ物を取り戻すチャンスが訪れた。
首位のタマヌーン・スリロット(タイ)とは6打差。「タマちゃん(スリロット)はなかなか手強い。僕もがんばりますけど、タマちゃん次第です」。得意のドライバーで好機を作り、じわじわと重圧をかけて逆転といきたいところだ。(文・小高拓)
