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終盤戦の職場確保へ 金田久美子、横峯さくらがリランキング突破に正念場

金田久美子らは第2回リランキング突破へ、再スタートを切る。

所属 ALBA Net編集部
齊藤 啓介 / Keisuke Saito

配信日時:2025年9月25日 09時04分

リランキング突破を目指す金田久美子は現時点で38位に立っている
リランキング突破を目指す金田久美子は現時点で38位に立っている (撮影:佐々木啓)

<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 事前情報◇24日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6590ヤード・パー72>

シード選手を除く出場優先順位を、メルセデス・ランキングのポイントに基づいて並び替えるリランキング制度。今大会終了後には第2回リランキングが実施され、シーズン終盤戦の出場優先順位が確定する。

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リランキング上位者は、今シーズン残り6試合(日本女子オープン、TOTOジャパンクラシック、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップを除く)への出場が可能となる。フル参戦できる目安はおおよそ30~35位以内。シードを持たない選手にとっては、今週が大きな正念場となる。

通算2勝を挙げる金田久美子も、その一人だ。プロ17年目の36歳は現在、97.10ptでリランキング38位。ボーダーラインとみられる35位とは23.78pt差で、突破に向けて好成績が欲しいところ。さらに、ここ最近はケガに悩まされながらの戦いが続いている。

以前から首の痛みを抱えていたが、「ソニー 日本女子プロ選手権」で一気に悪化。第2ラウンドの9ホール終了後に棄権した。その後も回復には至らず。今週も練習ラウンドはせずに、練習場でのグリーン周りの調整にとどめている。

「頑張りたいし、ポイントも稼ぎたい」。そう願う一方で、思うように練習できないもどかしさが続く。今季は筋力トレーニングを強化し、ドライバーの飛距離は20ヤード伸びた。しかし「パターがやばいです」とグリーン上では苦戦。パーオンホールでの平均パット数は1.8447で72位、1ラウンドあたりの平均パット数も29.9231で53位。昨年はそれぞれ、49位と25位だったことを考えると、大きく順位を落としている。

苦戦の理由は「タッチもラインも見えていない」ことにある。かつては「スライスラインでも自分でラインを作って打っていたタイプ」と自信を持っていたが、ここ10年ほどはその感覚を失い、50センチのパットを外すことも珍しくない。

それでも今年は心境の変化があった。「ゴルフに興味が出てきてくれた」と語る。幼少期からゴルフに親しみ、“天才少女”と呼ばれた金田にとって、これまでゴルフはあくまで「仕事」だった。しかし今は「他人のゴルフや理論に興味が出てきました」と話し、視野が広がることで新たな発見も得ている。

苦悩も発見もある今シーズン。第2回リランキングが行われる前の最後の試合に、「ベスト10に入りたいと思っているけれど、とにかく3日間プレーしたい」と意気込む。体調を見極めながら、まずは“完走”を目指す。

通算23勝の横峯さくらも現在46位(66.57pt)で、リランキング突破へ崖っぷちに立たされている。今季はここまで24試合に出場しているが、決勝進出はわずか6回。「ここ最近はずっと不甲斐ない成績だと感じます」と唇を噛む。

それでも、8月の「北海道meijiカップ」では3年ぶりのトップ10入り。光明をつかみ、「まだまだ伸びしろがあると感じている。頑張りたい気持ちです」と前を向く。大量得点が必要な状況ではあるが、気負わず自然体で挑む構えだ。

一方、仙台市出身で地元決戦を迎える山路晶は、34位(137.35pt)のボーダーライン上に立つ。今季は23試合に出場し、序盤は安定して決勝ラウンドに進んでいたが、最近は予選落ちも目立つようになった。

それでも「調子は悪くない」と明るさは健在。「ちょっとしたミスで失速がある」と課題を認めつつも、ジュニア時代から親しんだコースでの戦いに、「噛み合えばビッグスコアも出せる」と自信をのぞかせる。

リランキング争いのなかにいても、「全く見てもいなかった」とプレッシャーは感じていない様子。地元大会の目標を「優勝争い」と掲げ、肩の力を抜いて戦う。終盤戦の出場権をかけ、選手たちはそれぞれの決意を胸に大一番へ挑む。(文・齊藤啓介)

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