<ソニー 日本女子プロゴルフ選手権 3日目◇12日◇片山津ゴルフ倶楽部 白山コース(石川県)◇6755ヤード・パー72>
ギャラリーが取り囲み、カメラマンも駆けつけた。ざわつきはホールを重ねるごとに大きくなった。発信源は“裏街道”から出た竹田麗央だった。V争いとは無縁の47位スタートから優勝争いの中心に。大会最多タイの7連続など10バーディを奪い、ボギーは1つ。日米ツアーともに「64」だった自己ベストを1打更新する快進撃で一気にリーダーボードを駆け上がってきた。
「伸ばせてよかったです。しっかり毎ホール、チャンスを作ろうと思っていました。途中からギャラリーさんにも声援してもらって、力になりました」
初日は「72」、2日目は「75」と3つ落とした。バーディは初日4個で、2日目は日本ツアーでは2024年「ワールドレディス サロンパスカップ」初日以来のバーディなし。「めちゃくちゃ気になっていた」という予選落ちの危機をなんとか回避した決勝ラウンドで待ちに待った大爆発だった。
快進撃は3メートルを沈めた13番パー3で開演した。16番パー5は残り200ヤードを2オンに成功して2パット、18番パー4はグリーン奥カラーからパターで4メートル、1番パー5は1.5メートルを沈めた。右ラフからの2打目をグリーン右バンカーに入れた2番パー4でバーディラッシュは止まったが、19年のフォン・シャンシャン(中国)に並ぶ7連続バーディ。「63」をマークした23歳が鮮やかに予選ラウンドのうっぷんを晴らした。
「昨日はそこまで悪くなかったけど、チャンスについても、パットでラインを読み間違えたり、打てなくて入らなかった。きょうは気持ちを切り替えて、しっかりラインを決めて打てたと思います。自己ベストも更新できてよかったです」
2年目の米ツアーの足取りは、ここまで決して順調とはいえない。18試合に出てトップ10入りは4回で、大会連覇を狙った3月の「ブルーベイLPGA」の5位が最高。予選落ちはメジャー2試合を含めて6度もある。昨季は4位だった年間ポイントランキングは39位。シーズン終盤に向けて、弾みをつけるためにも4月以来の日本ツアーで、きっかけをつかむつもりだった。
だが、予選ラウンドは低迷。パット数は初日が「32」、2日目が「30」と苦戦の要因となった重いグリーンも、この日は「25」と攻略。首位と11打差の圏外から“大まくり”に成功した。
「決勝ラウンドの2日間でなんとかトータルアンダーパーに持っていければと思っていた。トップとは離れていたので、きょうは自分のプレーをすることだけを心がけていたけど、スコアを伸ばせて、途中からは優勝争いに入れたらと考えていました」
首位とは2打差にまで詰め寄った。最終日は最終組の1組前から出る。年間女王に輝いた24年には本大会と「日本女子オープン」の日本タイトル2冠も手にした。2年ぶりの女子プロ日本一の座は目前。「今年はちょっとしたミスからボギーが出る。しっかりついていきたい」。狙うは大逆転の国内メジャー3勝目。最終日も勢いは止まらない。(文・臼杵孝志)
