<ソニー 日本女子プロゴルフ選手権 3日目◇12日◇片山津ゴルフ倶楽部 白山コース(石川県)◇6755ヤード・パー72>
「おー、来た~。麗央ちゃんも来てる~」。最終組でプレーした吉澤柚月は、山下美夢有や同い年の竹田麗央の米ツアー組など、実力者が上昇してきたリーダーボードを眺めながら、ひとり盛り上がっていた。
プロ3年目の今年は、8月の「北海道meijiカップ」で初優勝を挙げるなど、トップ10入りは5度。メルセデス・ランキングでも12位につけ、飛躍の年を迎えている。そしてこのメジャー大会でも、首位の勝みなみと1打差のトータル7アンダー・2位タイで最終日に入った。メジャーでの優勝争いについては、「一緒に回ってる方もトッププロの方たちなので、挑戦者じゃないですけど、食らいついていこうという気持ちでいます」と話す。
ただ、そんな実力者たちにひけを取らないゴルフを続けている。1番パー5で1メートルのチャンスを沈めバーディで滑り出した。5番パー3ではティショットをグリーン左に外し、「つま先下がりで、芝も薄かったので上げられる状態ではなかった。1クッションでと思ってたのがうまくいってくれた」と、難しいショートサイドからのアプローチを残すが、これを2メートルに寄せて、決めるガッツパーで耐えた。
11番でバーディを1つ奪った後の12番パー4では、流れを止めてもおかしくないピンチが到来。フェアウェイから打った2打目が、キャリーでグリーンをオーバーし、奥のカート道まで飛ぶと、救済後のアプローチも1度でラフから出せず、結局ダブルボギーを叩いた。ただ「絶対に次のホールでボギーを叩かないように」と自らを鼓舞。16番のバーディにつなげた。
「本当に必死で、気づいたらこの位置にいる感じ。上位にいる人たちは、みなさんすごい方たちばかり。飲み込まれないように」
首位の勝をはじめ、2位には今年の「AIG女子オープン」(全英)を制した桑木志帆が並ぶ。トータル6アンダーの4位には山下、竹田というリーダーボードは、メジャーらしい締まった展開だ。明日は、そんな強豪たちとともに優勝を争う。
そのなかでは「普段通りやること。ここはメンバーを考えるよりも、コースが大事。一打一打、自分を信じて打つだけ」ということを心に刻む。だが最終日最終組になったことについて聞かれると、「入りたかった」と肝っ玉の強さを感じさせる言葉も聞こえる。初優勝を挙げた北海道meijiカップに続く、2度目の最終日最終組入り。「最終組で1番になれば勝てるんじゃないかなって分かりやすい」と、臆することなく戦っていく。
この4日間は、日本ツアー通算7勝を挙げ、現在は米ツアーでプレーする勝みなみと同組。そのハイレベルなゴルフを間近で感じる時間は、刺激と学びに満ちている。「決めるところは決めるし、ゴルフの流れを分かってマネジメントしているように見えました。無理もしないし、チャンスが来たら取るという感じなので、自分もそうしようと思えた」。並みいる実力者たちのなかでも自分のゴルフを貫き、最後にビッグタイトルをつかみたい。(文・間宮輝憲)
