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同期の下克上Vに続け! 25歳・蛭田みな美が好位置で週末へ

蛭田みな美が初優勝に向けて好位置で決勝ラウンド進出を果たした。

配信日時:2023年3月31日 17時38分

蛭田みな美が同期の活躍を刺激に活躍を続けている
蛭田みな美が同期の活躍を刺激に活躍を続けている (撮影:上山敬太)

<ヤマハレディースオープン葛城 2日目◇31日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6480ヤード・パー72>

ツアー未勝利の蛭田みな美が連日の60台となる「69」をマークし、初日の3位タイからトータル7アンダーの2位に浮上した。先週優勝の山内日菜子の方が年齢は1つ上だが、2016年のプロテストでともに一発合格を果たした同期。いい流れに乗って、今週は蛭田が初優勝を目指す。

この日の蛭田は1番パー4では残り150ヤードから1メートル、2番パー4では99ヤードから4メートルにつけ、連続バーディの好スタート。前半だけで4バーディ(1ボギー)と気持ちよくスコアを伸ばした。

しかし、折り返しの10番パー4でティショットがディボットに入って、アンラッキーなボギー。その後は「パーオンができなくなってしまって…」とピンチの連続となった。それでも、持ち前の粘り強さでパーをセーブ。15番パー5では残り50ヤードからの3打目をバンカーに打ち込み、目玉となったが、3メートルのパーパットをねじ込む。最終18番パー5は3打目のバンカーショットを1.5メートルにつけてバーディ締め。苦しんだ後半もスコアを落とさずにしのぎ切った。

先週はショットが乱れて予選落ち。週末は「調子が悪くなった時に使うことが多い」というトラックマンでスイングの状態をチェックした。「クラブパスが3度アウトサイドインになっていたので、これが真っ直ぐ、0度になるように調整してきました」。現在は特定のコーチについておらず、こうして自力でスイングを整えるのが蛭田のスタイル。後半はなかなかグリーンをとらえられなかったが「いいショットが乗らなかっただけで、ショット自体は悪くないと思います」と修正してきたスイングへの好感触は変わっていない。

山内の優勝には刺激を受けた。「同期でジュニアのころから知っているし、うれしいというのが一番でした。自分が優勝している姿もイメージできるようになりました」。これまでは優勝争いに加わっても、最終日に崩れることが多かったが、トレーナーの指導を受け、ラウンド中は糖質の多いドリンクを、ラウンド後はプロテインを摂取するなど、コンディション維持も強く意識するようになった。

1学年下に黄金世代がいるなか、高校時代には「日本女子アマ」「日本ジュニア」を制した実力者。同期からもらった勇気、自ら磨いてきたスイングなど、心技体が整いつつある今こそ、プロになってから、なかなか乗り越えられなかった壁を突き破る時だ。(文・田中宏治)

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