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ツアー記録更新! 高知決戦は全選手が6打差以内にひしめく“史上最高”の大混戦に

首位と予選カットラインまでわずか6打差。ツアー史上まれに見る大激戦となっている。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年3月11日 08時15分

誰が首位に立ってもおかしくない大混戦だ
誰が首位に立ってもおかしくない大混戦だ (撮影:上山敬太)

<明治安田生命レディス ヨコハマタイヤ 2日目◇10日◇土佐CC(高知県)◇6228ヤード・パー72>

今季の国内女子ツアー第2戦となった高知決戦は、“史上最高”の大混戦になっている。首位に並ぶささきしょうこ、吉本ひかる、三ヶ島かなの3人はトータル9アンダー。一方、ギリギリで予選通過をした45位タイでもトータル3アンダーと、決勝ラウンドに進んだ53人が6打差にひしめきあっている状態だ。

この首位と予選カットのスコアが6打しか離れていないというのは、実はツアー史上最も僅差。これまでは2022年の「北海道meijiカップ」など9試合で記録していた『7打』が最小差だったが、更新した。今年の大会は、選手たちが口をそろえるように、例年に比べグリーンが軟らかい仕上がりになっている。そのため、選手たちがピンをデッドに狙えることが、要因にありそうだ。

それは『トータル3アンダー』という予選カットラインが物語っている。これはトータル4アンダーまでの選手が決勝に進んだ、14年の「サマンサタバサレディース」に次ぐ、歴代2位タイのハイスコア記録。今週は4日間大会ということもあり、まだまだどこから優勝者が出ても不思議ではない状況だ。

ムービングデーに逃げ切り態勢を固めたいトップグループも気が抜けない。「71」と1つ伸ばすにとどまった三ヶ島だが、なんとか首位はキープ。「欲をかいてしまった」という反省も生かしながら、「緊張感ある中で、自分がどれだけできるかというところだけ」と気を引き締める。左足中指のケガをおして出場するささきは、「どんどん若い選手たちが出てきていて勢いもすごいけど、今年は久々の優勝目指して頑張りたい」と、下の世代のプレッシャーも跳ねのけるつもり。吉本は「あと2日間あるので、自信をもって自分のプレーできるように」と、初優勝に向かっていく。

ホステスVに着々と進んでいるトータル8アンダー・2位の勝みなみは気合十分。「その気(優勝)はありますし、その気しかない」と、所属先への恩返しだけを考える。「(日本)女子オープン2連覇している自信もある」と、残り2日も堂々としたプレーが期待できそうだ。

この試合が渡米前のラストマッチになる西村優菜は、第1ラウンドでイーブンパー・63位タイと出遅れたが、2日目に「67」で巻き返した。トータル5アンダー・20位タイも、もちろんV圏内だ。「スコアがすごく出ているのでドキドキハラハラしながら」という一日だったが、うまく乗り越えた。「カットボールがうまく打てていない」という不安もあり、初日の最終9番ホールではプロ初のセカンドOBも打ってしまったことも「ショック」だった。それでも「うまく修正しながら。残り2日間で優勝を狙える位置まで持っていきたい」と、米国への“手土産”をつかみたい。

3日目にこの混戦から抜け出す選手が現れるのか? はたまた、このままの状況で最終日に向かうのか? どの選手にとっても大事なムービングデーとなる。(文・間宮輝憲)

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