<ヤマハレディースオープン葛城 2日目◇3日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6510ヤード・パー72>
ツアー3年目の吉澤柚月が“歴史的”な初優勝に近づいた。初日「77」で75位と出遅れたが、2日目「68」、この日はボギーなしの「67」をマーク。トータル4アンダー・6位タイまで浮上し、首位と3打差に迫った。
逆転でツアー初優勝となれば、2024年「ワールドレディスチャンピオンシップ」を制したイ・ヒョソン(韓国)の初日71位を上回る、ツアー史上最大の“出遅れV”となる。
プロ3年目。1、2年目のオフはスイング改造に取り組み、「間に合わないまま」シーズン開幕を迎えていた。今年は違う。「スイングを変えなかった」。前年の流れでスイングに不安がないままシーズンイン。代わりに、100ヤード以内を10ヤード刻みで打ち分けられるように特訓した。
主催者推薦で出場した自身今季初戦の「台湾ホンハイレディース」は13位タイ。今週も好調を維持しており、過去2シーズンとは違う序盤を過ごしている。
初日の出遅れは、「流れを作ったり、安心材料になる」と話す武器のパッティングにあった。「3パットをしたり、距離感が合わなかった。自分の思ったところに打てなくなって…」と、前半だけで2度の3パットを喫していた。
「後半は狙ったところに打ち出すことだけを考えた。少し良くなり、ラウンド後は1時間くらい練習をしました」。初日の33パットから、2日目は28パットに改善。きょうは29パットと、持ち味が復活した。
パターへのこだわりも強い。ツアー1年目の夏、中学時代に使っていたテーラーメイド『スパイダー ツアー レッド』を持ち出した。「マレットのセンターシャフトなのでどこを向いているか分かりやすい。ストロークもしやすい。インサートも合っていて距離感を合わせやすい」と手に馴染み、エースの座に返り咲いた。
昨年はほぼフルシーズン使用していたが、赤の塗装がはげしく落ちてきた。メーカーに相談したところ在庫はなく、代わりに、同モデルのシルバーを用意してもらった。“レッド”も帯同しているが、「色が違うだけなので違和感はないです。気分転換も兼ねていいです」と、8年間愛用するエースと同じモデルに信頼を寄せている。
今季はQTランク76位で、「推薦をいただいている立場」と自力で出場することは難しい。台湾の14位で、6月に行われる第1回リランキングを突破する見通しは立っている。だが、終盤戦の出場や、シード獲得に向けて、ポイントを稼いでいきたい。
「(優勝が)一番最高。だいぶ狙える位置にいる。視野に入れてはいきたいけれど、まず自分のゴルフをしないと。強い選手がたくさんいるので。トップ10からはじき出されないように、しっかり集中してやりたい」
自己最高成績は昨季「大王製紙エリエールレディス」の12位タイ。同大会を含めてこれまで3度、1打足りずにトップ10入りを逃している。その壁を乗り越え、その先にある頂点へ。歴史的な日にしたい。(文・小高拓)
