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17番で痛恨『8』 大山志保、3年ぶり予選通過逃すも「心は折れていない」

48歳・大山志保は決勝進出目前も…。まさかの“+4”で予選落ちを喫した。

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2025年6月7日 18時00分

大山志保がまさかの“+4”。復帰後初の予選通過はおあずけとなった
大山志保がまさかの“+4”。復帰後初の予選通過はおあずけとなった (撮影:上山敬太)

<ヨネックスレディス 2日日◇7日◇ヨネックスカントリークラブ(新潟県)◇6339ヤード・パー72>

両足の痛みなどで長期離脱していたツアー通算18勝の48歳・大山志保は、復帰3戦目で3年ぶりの予選通過を目前にしながら、終盤17番パー4でまさかの『8』。トータル1オーバーに後退し、カットラインに2打及ばず予選落ちとなった。

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第1ラウンドは3年ぶりのアンダーパーとなる「70」で回り、21位タイ発進。この日は16ホールを終えて、予選通過圏内のトータル2アンダーにつけていた。2022年「ブリヂストンレディス」以来の決勝ラウンド進出は目前だったが、思わぬ落とし穴が待っていた。

まさかの一打だった。17番パー4の2打目は、ピンまで残り133ヤードの右ラフから。「9番アイアンで軽く打ったらフライヤーして…」とボールはグリーン奥の池に消えた。続くアプローチは「フカフカ」のライから打ったが、ヘッドがボールの下をくぐりショート。5打目を1.5メートルにつけたが、カップインまでに3打要した。

「予選カットラインはまったく意識していませんでした。まさかの一発でした。足の痛みはありますが、言い訳にはできない。この2日間はショットが良かったので、またイチから出直します」と前を向いた。

大山は2022年6月の「アース・モンダミンカップ」を最後に戦列を離れた。痛みが残る中、昨年の「伊藤園レディス」で復帰。今季は地元・宮崎で開催された「アクサレディス」にも出場したが、いずれも予選落ち。復活を目指して試行錯誤を重ねている。

今大会はウェイティングからの繰り上がりで出場。舞台のヨネックスCCでは過去3勝を挙げており、「得意なコースではないんですけど、なんかいいんですよね」という特別な場所で、ある“ひらめき”があった。

「マンデー(主催者推薦選考会)の朝、スイングについて“ビビッ”てひらめいたんです。2発ぐらい打ったら、舞い降りてきて。足をケガしてから昔の感覚で打てなくなっていたのですが、感覚を取り戻しました」

予選2日間のパーオン率は80.6%をマーク。ドライビングディスタンスも252.75ヤードを記録するなど、好調ぶりは数字にも表れている。「半年前やアクサと比べても、だいぶ良くなっている。それは収穫ですし、(3月以来の)歩きのラウンドをこのコースでできたのは自信になります」。ショット復調に加えて、アップダウンの激しいコースを徒歩で回り切ったことにも充実感をにじませた。

2005年には賞金女王にも輝いた大山だが、今はシード権を持たず、ファイナルQT92位の優先順位のみ。今年は人生で初めてマンデーに挑戦し、下部ステップ・アップ・ツアーの出場も視野に入れる。「マンデーからいかないと、しょうがないので…」と、厳しい戦いの中で這い上がる覚悟だ。

「気持ちは元気。人の3倍ぐらい。心は元気だけど、体が…」。完治の見えない戦いが続く中でも、「心は折れていないので。心が折れたらこの場にいないです。また(会場に)いたら、心は元気だと思ってください」と笑顔を見せた。

最終18番パー5では、3打目を“OKバーディ”の距離につけてギャラリーを沸かせた。ファンからの声援が、今も大山の背中を強く押している。(文・小高拓)

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