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大観衆へ“おひさしぶり”の300ヤード砲も! 原英莉花は上々発進もやや不満?「最後のバーディで許して」

原英莉花がその飛距離などで静岡の観衆を魅了した。

所属 ライター
田中宏治 / Koji Tanaka

配信日時:2025年10月10日 18時12分

今季日本初戦の原英莉花は、その飛距離で会場を興奮にいざなった。
今季日本初戦の原英莉花は、その飛距離で会場を興奮にいざなった。 (撮影:佐々木啓)

<スタンレーレディスホンダ 初日◇10日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6435ヤード・パー72>

今季国内初戦となった原英莉花は、4つあるパー5のうち3つのバーディを奪うなど、5バーディ・1ボギーの「68」をマーク。首位と3打差の4アンダー・16位タイと好スタートを切った。後半はやや乱れたものの、前半は昨年に比べて30ヤード伸びたという豪快なドライバーショットが確実にフェアウェイをとらえた。

【写真】富士山とシブコとあやたん

圧巻は計測ホールでもある8番パー5の第1打だ。やや左に飛び出したボールは下り傾斜にも乗り、305ヤードのビッグドライブ。原自身は決して会心の当たりではなかったようで「いいキックをしてくれただけじゃないですか」と振り返ったが、300ヤードオーバーは国内女子ツアーではなかなかお目にかかれないもの。右サイドのラフで計測を担当していたスタッフも「300ヤードを超えたのは神谷そら選手などわずかですよ(結果的に7人)」と興奮気味だった。

フェアウェイからの残り181ヤードの2打目は6番アイアンでグリーンをヒット。奥から4メートルのイーグルパットは惜しくも決まらなかったものの、楽々とこの日2つ目となるバーディを奪った。

今季プレーしてきた米女子下部のエプソン・ツアーはほとんどギャラリーがいない環境だったが、この日は昨年の初日の倍以上となる3046人のギャラリーが詰めかけた。「朝から、まだ打ってもいないのにあんなに拍手をいただいて、歓迎してもらえてうれしかったです」。ひとつ前の組で回った渋野日向子とともに、常に大ギャラリーを引き連れてのラウンドとなった。

十分にファンの期待に応えるラウンドとなったはずだが「もっとバーディパットを決めろよと思われたかも? 最後がバーディだったんで許してほしいです」と言って、ニッコリ。最終18番パー5では奥から2メートルのバーディパットを沈めて、国内初ラウンドを締めくくった。

2日前に帰国したばかりで、まだ時差ボケが残る。「昨日は絶対うなぎが食べたいと思ったんですけど、どうしても眠くてテイクアウトしてきてもらいました。それも少しだけ食べて寝ちゃったんですけど」。1度目の就寝は午後7時半ごろ。深夜1時に目が覚めると、再び眠りについたの2時半ごろだった。万全のコンディションではないはずだが「すっきり朝を迎えられたので、準備はしっかりできたと思います」と決して言い訳にはしなかった。

2日目は雨予報で、飛距離はより一層武器になるはず。「もっとバーディを取りたかったけど、初日なので良しとして、右肩上がりになるように頑張ります」。一昨年の「日本女子オープン」以来、国内では2年ぶりとなる優勝へ、ここからさらにギアを上げていく。(文・田中宏治)

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