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岡山絵里のショットが「ツアーNo.1」なワケ 優勝に導いた“進化”はどこにあった?【辻にぃ見聞】

岡山絵里のショットが「ツアーNo.1」なワケ 優勝に導いた“進化”はどこにあった?【辻にぃ見聞】

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2021年3月30日 11時00分

「“上りのラインは簡単”という言い方をよくしますが、2段グリーンの上りは難しい。例えば16番なら、本来よりもプラス4メートル、13〜14メートル転がすためのエネルギーをボールに伝える必要があります。下りは惰性で転がる部分もある。特に先週のように、“雨”の“2段グリーン”の“上り”と、グリーンが重たくなる条件が3つも重なると、上りのパットは決して簡単なものではありません」

そんななか岡山は、この2つのホールでともに“OK”の位置につけ、しびれる距離のパーパットを回避することができた。終盤の緊張する場面で、もし2メートルのパーパットを強いられたら…、結果は大きく変わっていたかもしれない。これも、しっかりとボールに力を伝える技術がついた産物といえる。

そして最後に辻村氏は、グリーン上で強い球を打つためには技術だけではなく、メンタルも重要になってくると説く。「パットにもミート率があって、しっかり打ち切るため最後に必要になってくるのが恐怖心をなくすなど、メンタルの部分。結果だけを求めると、それは恐怖心につながる。ここまでやってきたことを自信をもってやる。そういう姿勢が先週の岡山選手には見えましたね」。

岡山も優勝会見の席で、「前はミスやボギーを打った時、怒っていた。今はミスをしても仕方ない、と考え方が変わった心の余裕ができました」と、優勝を逃してきた時期と今との違いを話した。“技術”と“心”。その2つがガッチリとかみ合い、つかみとった優勝だった。

解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくら、吉田優利などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

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