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「もう勝てないと思っていた」 渡邉彩香“涙の復活V”までの道のり

「もう勝てないと思っていた」 渡邉彩香“涙の復活V”までの道のり

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2020年6月29日 17時48分

女王とのプレーオフを制し、5年ぶりの復活Vを果たした渡邉彩香
女王とのプレーオフを制し、5年ぶりの復活Vを果たした渡邉彩香 (撮影:GettyImages/JLPGA提供)
アース・モンダミンカップ 最終日◇29日◇カメリアヒルズCC(千葉県)◇6622ヤード・パー72>

首位と4打差の4位タイから出た渡邉彩香が、トータル11アンダーで並んだ鈴木愛とのプレーオフを制し、2015年「樋口久子 Pontaレディス」以来となるツアー4勝目を挙げた。世界中で猛威をふるうコロナ禍の影響で、大幅に遅れて訪れた開幕戦の舞台で5年ぶりのタイトルをつかんだ26歳は、「ここ2、3年は苦しかったですね」と涙に言葉をつまらせた。

大粒の涙を流して喜びを噛みしめる渡邉彩香【写真】

自身初の経験となるプレーオフ。その1ホール目のグリーン上で、相手がパーパットを決めたのを見届けると、渡邉は4mのバーディパットを打つためアドレスに入った。「下りのスライスは一番好きなライン。『入れたいな』、というよりは『好きなラインだな』という気持ちで打ってました」。放たれたボールは、きれいにその大好きなラインに乗って転がっていく。そしてカップインするのを確信すると、ボールが消えるよりも早くパターを握った左手を高々と掲げた。暗く長いトンネルを抜けた瞬間だった。

「ここまでたくさんの人が私のことを気にかけて、応援してくれました。それにやっと応えられてホッとした」。久々の勝利の味は、うれしさと安ど感が混ざったものだった。「ずっと苦しんできたのもあったし、まさか開幕戦でここまでできるとは。プレーオフになって、初めて『優勝したい』と思いました」。最後の最後まで、この結末を意識することなくプレーを続けた。

「正直、もう勝てないと思った時もありました」。ここ数年の不調を振り返り、こんな本音が漏れる。その原因は、「一番好きなクラブ」だったはずのドライバーにあった。スイングで「上体がつっこむ悪いクセ」を直すことができず、「ずっとティショットに不安と気持ち悪さがありました」。フェアウェイキープ率をみると、2018年が「44.2308%」の95位で、19年も「44.1837%」の97位と低迷。それに比例するように成績も落ち込み、この2年間は賞金シードも手にすることができなかった。

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