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JLPGAにとって48年ぶりの台湾大会、その狙いは? 将来的なアジアシリーズへの“試金石”にも…【現地記者コラム】

JLPGAにとって、1978年「中華女子オープン」以来48年ぶりとなる台湾大会を振り返る。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2026年3月17日 16時37分

菅楓華(写真中央)が優勝。女王の佐久間朱莉(左から2番目)ら日本選手の活躍が光った
菅楓華(写真中央)が優勝。女王の佐久間朱莉(左から2番目)ら日本選手の活躍が光った (撮影:鈴木祥)

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)にとって、1978年「中華女子オープン」以来48年ぶりとなる台湾開催が、先週行われた「台湾ホンハイレディース」だった。台湾女子プロゴルフ協会(TLPGA)との共催による記念すべき“第1回大会”。全体の平均ストロークがアンダーパーだった日が1日もない過酷な大会で、プロ3年目の菅楓華が唯一のアンダーパーとなるトータル5アンダーで優勝した。

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では、今回の開催におけるJLPGAの“狙い”はどこにあったのか。会場で話を聞いた。昨年8月に大会実施を発表した際、小林浩美会長は「選手の多用な環境への対応力と心技体がさらに磨かれ、国内外で活躍することがますます楽しみ」という旨のコメントを発表した。この“対応力”の向上をツアー強化につなげたいというのが、最初の意図になる。

実際、コースは選手や関係者が「日本にはない」と口を揃える難所ぞろいだった。なかでも特徴的だったのが、フラットな面がほぼないと言ってもいいほど傾斜に富んだグリーン。下りに頭を悩まされるのはもちろん、横からでもピン位置によっては“90度曲がる”ようなラインと対峙する機会も珍しくない。

これに加え総ヤーデージが6720ヤードと長い。グリーン速度が11.8フィートを記録した2日目は平均ストロークが『78.3208』を記録。そのうえ3日目までは強風にも見舞われ、日本の選手にとってはまさに“異文化”といえた。

もっとも、この大会は完全な新規大会というわけではない。同会場で開催されてきた台湾ツアーの「フォックスコンTLPGAプレーヤーズ選手権」が発展したもの。そこに、2023年から日本下部ステップ・アップ・ツアーで行われてきた台湾大会「CTBCレディスオープン」のノウハウが取り入れられた。ちなみに、ステップでも今回と同じザ・オリエントゴルフ&カントリークラブを使用。ただ、距離は昨年のステップ開催時は6512ヤードと今回より短く、このあたりも“レギュラーツアー仕様”になったといえる。

出場者のひとりには、米ツアー通算15勝でかつて世界ランク1位に君臨したヤニ・ツェンもいた。台湾ゴルフ界を象徴する存在は、「台湾の選手たちにこういうチャンスがあるのは素晴らしいこと。台湾からアメリカへ行く選手が増えるきっかけになってくれたらうれしい」など、大会へ期待の言葉を並べている。結果的に、決勝ラウンドに進出した55人のうち、41人が日本ツアーを主戦場とする選手になった。日本選手のみならず、こういった事実は台湾ツアーにとっても大いなる刺激になったはずだ。

そして、今回の開催は日本ツアーのアジア拡大への布石になるかもしれない。米国女子ツアーには春と秋の2度、アジアシリーズという形式でタイ、シンガポール、中国、韓国、マレーシア、そして日本を巡る大会が7試合、スケジュールに組み込まれている。

今回の交流の先に、「そういったこと(アジアシリーズ)にも将来的にはチャレンジしたい」という考えがJLPGAにもあるという。「いろいろな要素を整理しながら、まずは1試合をやってみて、という段階。協力体制を整えることも必要」。いわば今回の試合も試金石になる。今年は中止になったが、ステップには中国で実施される大会もある。こういった輪がさらなる広がりを見せていくかもしれない。

100羽以上いるというクジャクがコースを自由に闊歩する光景など、まさに“異文化交流”を感じた会場には筆者も驚かされた。過酷なセッティングで精魂尽き果てたようにクタクタになってクラブハウスに戻ってくる選手たちの姿も、普段はあまり見られるものではない。協会としては継続開催が前提にある。ここからどういう広がりを見せていくのだろうか。(文・間宮輝憲)

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