<~ジャンボ尾崎追悼大会~ ISPS HANDA 夏に爆発 どれだけバーディー取れるんだトーナメント 最終日◇23日◇草津カントリークラブ(群馬県)◇6690ヤード・パー72>
22歳のアマチュア・小林匠(大阪学院大4年)が、自身9度目のレギュラーツアーで自己最高位となる5位タイでフィニッシュした。4日間でトータル26アンダーまで伸ばし、バーディ合戦となったプロの舞台で存在感を示した。
今大会は、昨年12月に亡くなった“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(享年78歳)の追悼大会として開催された。尾崎さんへの思いを問われると、「僕が中学校3年生のときに(両親に)ジャンボ邸へ連れていってもらったことがあって。会いたかったんですけど、その日だけジャンボさんがいらっしゃらなくて、会わずに終わってしまったんです」と、エピソードを明かした。
実際にプレーする姿を直接見たことはないが、過去の映像やジャンボ軍団の公式YouTubeチャンネル『ジャンガーゴルフchannel』を通じて、その存在を知ってきた。「ユーチューブが好きで、親も好きで、それをずっと見ていて。ジャンボさんに一回会ってみたいということで、近くにいたのでお邪魔させていただいたんですけど、いらっしゃらなくて…」と、アポなしでジャンボ邸を訪れたことも明かした。
小林にとって、尾崎さんはまさに“推し”の存在だ。「空気がピリつくような、テレビとかで見ていても、この気迫のある独特のオーラというか、だれも寄せ付けないような圧倒的なゴルフのイメージが僕の中ですごくあります」と印象を明かす。「ジャンボさんみたいにオーラのあるプロゴルファーになりたいなって小さい頃から思っています」と、目指す選手像でもある。
憧れの人の追悼大会でトップ10入りを果たしたことは、大きな喜びと自信になった。「今年プロテストを受けて、プロになる準備の練習も今年から始めていた。プロの試合でこの順位で終われたというのは、これからこういうところでやっていくにあたって、すごく自信になるような試合でした」。
シード権を持たないプロは、トップ10入りを果たすと翌週の試合に出場できる。ただ、アマチュアの小林の場合、その権利を行使するにはプロ転向を宣言する必要がある。しかし今回は、その選択をしなかった。プロ転向後を見据え、まだ準備を重ねたいという思いがあるからだ。
「プロ転向してもいいかなとも思ったんですけど、やはり、まだ自分のなかで準備が足りていないなと感じています。今回の試合でも、まだまだ優勝するには実力というか、もう少し練習しないといけない課題がたくさん見つかった。アマチュアでいる限りは、アマチュアで頑張って、プロになる準備をしたほうがいいと感じたので、プロ宣言はしなかったです」
今年は、男子ツアーのコースコンディションに対応するため、「球の高さ、スピン量」などを意識して練習内容を変えている。もともとの強みである「全体的に曲がらない安定したゴルフ」をさらに伸ばしながら、その精度を高めている。今大会の4日間でも、その成果を感じることができた。
次戦は、2023年に優勝している「日本学生ゴルフ選手権」(8月25~28日)。その翌週には「PGA資格認定プロテスト 最終プロテスト」を受ける。小林にとって大事な戦いが続くが、その前に得た自信は大きい。今大会で残した結果と内容は、目標へ近づく大きな一歩となった。(文・高木彩音)
