<Sansan KBCオーガスタ 事前情報◇21日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7274ヤード・パー72>
今年も選手たちは“灼熱の芥屋”とも戦うことになる。練習日の火曜日、そしてプロアマ戦が行われた水曜日はともに最高気温35度を超える暑さとなった。地元の長野泰雅もさすがにこの気温には「まじで暑いです…」と険しい表情を見せる。
そして初日は天気予報で“熱中症アラート”が出ているほど、暑さを警戒しないといけない。そんななか前戦の「横浜ミナトChampionship 〜Fujiki Centennial〜」に続き、日本ゴルフツアー機構(JGTO)は“猛暑等による熱中症対策のため”という目的で、『競技日短パン着用 解禁』を採用する。さらに、大会側では選手とキャディに水筒を提供し、コース内には数カ所ドリンクを入れられるエリアも設置されている。
大会として体調第一の取り組みを意識するが、長野自身もこれまで行わなかった対策を試みる。予選ラウンド2日間をともアンダーパーで回っていた去年の大会だったが、「暑さにやられました」と週末にスコアを落とすことになった。「いままでさしたことがなかったけど、さすがに今回は日傘をさします(笑)」。教訓を生かし、なるべく直射日光を浴びないようにしてリベンジに挑む。
この芥屋はオープンウィークのときやオフシーズンのときに練習の場としており、コースの特徴は理解している。今年は、昨年から変更されているホールが2つある。7番パー4は404ヤード→426ヤード、18番パー5は556ヤード→592ヤードになった。しかし、「自分的にはあまり変わらない」と変更後のティからもプレー経験のある長野からしたらとくに影響も感じない。
7番は2打目地点にある右のバンカー越えをティショットの時から意識するため、「左が気持ち悪かった」。だが今回の変更により「(距離が20ヤード伸びた分)刻みになっているから、なんなら自分は気持ちいいぐらいです」とメリットすら感じる。バンカーがある位置の左はラフが広がり、右に傾斜していくフェアウェイによるキックでつかまる可能性も高い。しかしティイングエリアが後ろに下がった分、そのプレッシャーから解放される。
慣れたコースだからこそ事前に立てられる攻略法も駆使し、初の地元Vに向け挑んでいく。そうなると、やはり一番の大敵になるのは暑さ。初日は午前11時45分のスタートと、一番暑~い時間のプレーを強いられる。やれる対策は取り入れ、いいスタートダッシュを切りたい。(文・高木彩音)
