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ツアー2戦目の19歳 “レフティ”細野勇策が自己ベスト「62」で優勝戦線へ

ツアー2戦目の19歳 “レフティ”細野勇策が自己ベスト「62」で優勝戦線へ

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2022年4月22日 09時36分

誠一さんの熱心な指導もあって、アマチュア時代は小学校6年時の「全国小学生ゴルフ大会 男子の部」で優勝。高校1年時には「全日本アマチュアゴルファーズ選手権」で優勝している。本人は「日本ジュニアでも特に良い成績を残していないです。小学校6年生の全国大会優勝とか過去にすがるしかない」と恥ずかしそうに笑う。

もともと左利きの細野はゴルフを始めた頃から左打ち。レフティならではの苦労もあった。「やっぱりジュニア用のクラブがありませんでした。小学校4年生くらいまでは左のレディース用のクラブを切って使っていました」。それでも小学校の高学年になる頃には、男性用のレフティのクラブを使えるようになった。練習場では「左打席がほぼ右端なので、フェードの練習をするとすぐネットに当たりますね」とハンデはあった。今の持ち球は「ストレート」で、小学生の頃から遊びで球を曲げていたので、「ドローもカットも得意不得意はない。コースに合わせて打てていける」と話す。

ゴルフの上級者でもない誠一さんは、いったいどんな指導をレフティの細野に行ったのだろうか。「ずっと父親がPGAの動画を見ていて、それと自分のスイングを見ながら、ああじゃない、こうじゃないと。自分は言われた通り、信用してやるだけでした」と父との二人三脚でスイングを構築していった。

そんな細野のアイドルは、メジャー2勝を挙げている日系米国人のコリン・モリカワ。「好きなのでずっと動画を見ていますね。何かカッコイイですよね(笑)。スイングが安定している。自分はドライバーの飛距離が290ヤードちょっと。海外に行ったら飛ぶ方ではないので、(モリカワも)飛距離で人より劣っても、そこから精度で補っている選手だと思う。自分もそういう選手になりたい」とモリカワにあこがれを持つ。

左打ちのフィル・ミケルソン(米国)は? と聞かれると、「左打ちの選手はほぼ見たことがないです(笑)。自分もそうなんですけど、なんかみなさん、特徴がすごいじゃないですか。なのであまり参考にならないかな」。動画を見るのはもっぱら右打ちの選手のようだ。

「PGAには行きたいです」と、19歳は曇りのないまなざしで海の向こうを見ている。「まずは日本でシードを獲って優勝して、松山英樹選手のように世界でやっていける選手になれればいいかなと思います」。バーディが入り乱れる今大会で、レフティが週末にどこまで伸ばしていけるか注目したい。(文・下村耕平)

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