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“置いてきた”賞金王が戻ってきた!? 稲森佑貴が史上初の大まくりへ前進

“置いてきた”賞金王が戻ってきた!? 稲森佑貴が史上初の大まくりへ前進

配信日時:2021年12月2日 17時22分

ゴルフ日本シリーズJTカップ 初日◇2日◇東京よみうりカントリークラブ(東京都)◇7023ヤード・パー70>

「そこまで調子がよくないので、賞金王っていうのは、いい意味で一回置いておいて」まずはプレーに集中しようと、一度は脇に置いたはずのビッグタイトル。初日を終えてみると、視界にチラつく位置までやってきた。

稲森佑貴が“キング争い”に選んだ14本

賞金ランキング5位から最終戦に入った稲森佑貴。賞金王をとるには優勝のみ、かつ同1位のチャン・キム(米国)が11位以下という、易しくない条件付きだ。そのうえ、正直に言ってゴルフの調子は「絶不調」。とくにパターが低迷中で、開幕前は一度エースパター(オデッセイ ストロークラボTEN)を封印。ほかに2本の候補を用意して、“ぶっつけ本番”も考えていた。

しかし、やっぱり大事な本戦で手にしたのはエースパター。「違うパターで練習するのが、イメージとしてよかったです」と、今日はしびれる距離のパットが面白いようによく入る。3番で2メートル、7番で5メートル、11番では8メートルを入れてパーセーブ。名物ホールの18番も、4メートルを入れてパーでフィニッシュし、5バーディ・1ボギーの4アンダー。「エースにごめんなさい」と、結局頼れるのは2年以上使う相棒だった。

初日を終えて、首位とは1打差。しかも賞金ランクトップにいるチャン・キム(米国)は、27位タイの最下位とつまずいた。ランキング5位からの逆転賞金王となれば、史上初の大まくり。記録が残る1985年以降で、最終戦で逆転したのは片山晋呉(2000年)と宮里優作(2017年)の2人のみ。片山、宮里は2位からの争奪だった。

「まだ初日なので」と、焦りは禁物。それでも、ここに来てパターの復活は大きな追い風だ。「有効期限が、今日までじゃないことを祈ります」。やっぱり可能性がある限り、賞金王と優勝は諦められない。

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