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ツアーで1、2を争う高速グリーンで、“ノン”インサートの黒いパターが登場 「芯の広さはインサートパターと変わらない」

ツアーで1、2を争う高速グリーンで、“ノン”インサートの黒いパターが登場 「芯の広さはインサートパターと変わらない」

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2021年11月3日 12時11分

「重心が後ろにあるパターはストロークが自然と良くなりますが、同時に操作しづらくなります。新しいトゥーロンはタングステンが2つに分かれていることによって、フェースのブレが抑えられるのが大きい。お互いに良いところあるんです」(中島氏)

実際、ツアー1勝の重永亜斗夢は練習グリーンで打ってすぐ気に入った様子。「初代のトゥーロンは芯が狭くて難しかった。芯に当たる、当たらないで出球や距離感の差が大きかったんです。これは芯を外れても芯を喰っている感覚があって距離感も出る。初代と全然感覚が違うから、『本当にトゥーロン?』と思ったくらい。芯の広さはインサートパターと変わらない。オデッセイのやさしさはちゃんと取り入れられています」と絶賛していたと中島氏が教えてくれた。

また、新しい『トゥーロン』はフェースのミーリング(溝)にも改良が加えられている。「初代よりもミーリングを増やしている」と中島氏。これに対してツアー通算5勝の星野陸也は、「チョコレートみたいなミーリングでめっちゃフェースに乗る感覚が出る」。前週初優勝を挙げたばかりの池村寛世は「ノンインサートだけど思ったより打感はやわらかい。くっつく感じで球離れが遅い。ちゃんと音が聞こえるから安心する」とコメントしたという。

長年、ノンインサートの削り出しパターの『スコッティ・キャメロン』を使っているツアー通算18勝の藤田寛之も、練習グリーンで新『トゥーロン』を試している。「フィーリングのキャメロン、テクノロジーのオデッセイという印象です。打感はキャメロンよりやわらかく感じます。手元の安定性があるから、ストロークに不安がある人にはいいかもしれない」と中島氏と話したが、バッグに入れるまでにはいたらなかった。おそらく、ツアー屈指のパッティング技術を持つベテランには、ストロークの不安がないのだろう。

これまでのオデッセイのパター同様、新『トゥーロン』にもパター自体を真っすぐコロがりやすくするカーボンシャフト、『ストロークラボ』が搭載される。ツアーでは赤とグレーが並んでいるが、来年1月に店頭に並ぶときには緑色の『ストロークラボ』になる予定だ。「新トゥーロンとストロークラボとの組み合わせで、打点がズレたときの安定性がスチールシャフトに比べて良い」(中島氏)というデータも出ている。本戦では14フィートを超えると予想される高速グリーンで、繊細なタッチが出せる黒いパターが上位に来るか注目したい。

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