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「逃げたくなることもあったけど」 中島啓太が14回ドライバーを振り続けた理由

「逃げたくなることもあったけど」 中島啓太が14回ドライバーを振り続けた理由

所属 ALBA Net編集部
谷口 愛純 / Azumi Taniguchi

配信日時:2021年9月26日 18時45分

果敢にドライバーを振り続けた中島啓太 その視線はアジアNO.1の称号に向けられていた
果敢にドライバーを振り続けた中島啓太 その視線はアジアNO.1の称号に向けられていた (撮影:佐々木啓)
パナソニックオープン 最終日◇26日◇城陽カントリー倶楽部(京都府)◇6967ヤード・パー72>

パナソニックオープン」でツアー史上5人目(1973年のツアー制施行後)のアマチュア優勝を決めた中島啓太(日体大3年)。今週は、開幕前から絶対にドライバーを振ると決めていた。

まさに教科書! 中島啓太のドライバースイング【連続写真】

「とにかく14回ドライバーを振る」と、ナショナルチームのガレス・ジョーンズコーチに伝えたのは、予選落ちに終わった「全米アマ」を終えてから。それまでアマチュアでのプロトーナメント優勝を意識してきたが、11月に控える「アジアアマ」に照準を切り替えた。「アジアアマで、いかなきゃいけないホールでドライバーを打っていく自信になる」と、優勝争いの緊張感の中でも果敢にドライバーを握り、アジアアマでの優勝争いをイメージしていた。

「今日はドライバーの調子も悪くて、15、16番も狭くて刻みたい。でも、それでバーディを獲ってもうれしくない」。キャディを務めた大学の後輩も、手渡すのは迷わずドライバー。刻みたくなる気持ちをこらえて攻め続け、4日間のフェアウェイキープ率は70人中68位の37.5%。「逃げたくなることはありました。今日は風も吹いていたし、間違っているかなとも思ったけど、ブレずに行けたのは自信になりました」と、優勝を勝ち取った。

少なくとも来年11月まではアマチュアで、と決めているが、この優勝によって2年のうちにプロ転向すれば国内ツアーのシードも確定。今年は来週の「バンテリン東海クラシック」、10月の「日本オープン」を戦った後、11月には照準を定めてきたアジアアマNO.1決定戦に出場する。来年はマコーマックメダル受賞の資格で出場が決まった「全英オープン」と「全米オープン」が待っている。「アジアアマの優勝でマスターズの出場が決まれば、来年はすごく最高な年になります」。21歳の未来は期待に満ちている。(文・谷口愛純)

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