残り160~170ヤードはグリーンに乗せたいけれど、ミスも出やすい難しい距離。使うクラブはアイアン、UT、FWと選択肢も多岐にわたるが、女子プロたちはどの番手を選び、どのように打っているのか? 今回は、フェードボールを武器に今季2勝を挙げ、メルセデス・ランキング3位に入った河本結のスイングをプロコーチの奥嶋誠昭が解説する。
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河本選手は、左右の体重移動を最小限にして、クラブをタテに使い、上から打ち込むことでキレのあるフェードを打っていますね。
体重移動を抑えるポイントは、スタンスです。河本選手のように、肩幅くらいの狭いスタンスで両方のツマ先を正面に向けると、体が左右に動きにくくなり、軸をキープしやすくなります。入射角も安定するので、再現性高くショットを打てていますね。
また、河本選手は上下の力を使って飛距離を出しています。トップと切り返し以降の頭の位置を比較すると、かなり沈み込んでいるのが分かります。これによりボールに向けて力を出せているんです。前傾を深くしながら打てる選手は多くないですし、すごいなと感じますね。
■河本結
かわもと・ゆい/ 1998年生まれ、愛媛県出身。2023年にシードを手放すも、翌24年は5年ぶりとなるツアー勝利を含むトップ10に16回入り、メルセデス・ランキング7位と完全復活を果たした。今季は「スタンレーレディスホンダ」で通算4勝目を挙げ、メルセデス・ランキング3位に輝いた。RICOH所属。
■解説:奥嶋誠昭
おくしま・ともあき/ 1980年生まれ、神奈川県出身。ツアープロコーチとして多くの選手を指導。スイングメカニズムやクラブの構造を熟知し、科学的なアプローチで効率的な上達をサポートする。
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