80を切るならアイアンのパーオン率を上げて、悪くてもパー、あわよくばバーディというホールを増やしていきたい。練習場でただボールを漠然と打っていても、実戦ではあまり役に立たない。“狙う目標”と“曲げる方向”をしっかり決めて練習することが80切り達成へのカギとなる。
100ヤードの看板のどの数字に当てるのかまで考えれば、「狙う」意識が強くなり、集中力も増す
「100」ヤードの看板全体ではなく、真ん中の「0」を狙う
練習場で体が十分にほぐれたら、まずはウェッジかショートアイアンで、100ヤードの看板を真っすぐ狙います。看板全体でなく、「100」の数字の真ん中の「0」を狙うとか、ターゲットを小さく絞ることが大切。実際に当たらなくても、「狙って打つ」という意識を持つことで、本番に結びつく練習になります。
球筋の打ち分けでコントロールショットが上達する
看板を狙って、フックとスライスを交互に打つ。そうすることで行ってはいけないサイドを限定したり、自分の得意な球筋を把握することができる
次に、フックとスライスを交互に打ってみましょう。フックはフェースを返してインサイド・アウトに、スライスはフェースを返さないようにアウトサイド・インに。こうやって球筋を打ち分けることで、ボールコントロールが上手くなるだけでなく、自分の得意、不得意がわかり、コースで使えるかどうかの判断ができるのです。80切りを目指すなら、こういった、より実戦を意識した練習を心がけましょう。
ずっと打席に立ったままの連打は厳禁。実戦を想定して、1球ごとに狙いをしっかり取り直すことがスコアにつながる
植田浩史
うえだ・ひろし/58年生まれ。大阪府出身。師匠は“リトル・コーノ”と呼ばれマスターズでも活躍した河野高明。7回目のプロテストで合格した苦労人でレギュラーツアーでは未勝利だったが、シニア転向後の2010年の「スターツシニア」で初優勝。河野が肝臓がんで亡くなった2カ月後の涙の勝利だった。現在は太平洋クラブ益子PGAコースの支配人や日本プロゴルフ協会副会長を務めている。