一流選手の連続写真から本当にアマチュアが学べるポイントだけを、プロコーチのパイオニア内藤雄士がクローズアップして解説。日本のエース格となった畑岡奈紗の“別格”スイングをひも解く(ALBA762号掲載)
強い右足キックのコツは?おへそを正面に向けたままテークバック
右足、右ヒザが流れないように、畑岡は股関節をネジる動きで、右股関節の上に上半身を乗せているから体がスエーしない
おへその意識で下半身が動かない
「よく“下半身を安定させる”というレッスンがあります。それは下半身を止めた状態で、上半身を回すことで捻転差を作るためですが、実は安定させないといけないのは下半身だけでなく、おへそ部分まで安定させないと、胸椎との捻転差は生まれません。
捻転と言うと上半身と下半身だけの話になりがちなのですが、実はおへその下の丹田部分と胸椎に捻転差があることがポイントなのです。
畑岡のテークバックをみると、もちろん右ヒザは動いていません。さらにおへそ部分も正面を向いたままテークバックさせているので、両肩と胸が大きく回って、パワーをためられています。
アマチュアの人を見ていると、せっかく下半身は頑張っているのに、おへそ辺りが“ゆるゆる”になっている人が多いので、おヘソにしっかり力を入れておくこともポイントです。これだけで重心を低く保ちやすくなります」
解説・内藤雄士(ないとう・ゆうじ)/1969年生まれ。ツアープロコーチの第一人者として丸山茂樹のツアー3勝をサポート。現在はツアープロのコーチングをしながら、PGAツアーの解説者としても活躍。