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恩返しの一年に 原英莉花、米1年目へ新たな挑戦「カメさんのように頑張りながら」【2026年米女子開幕直前インタビュー・後編】

原英莉花が米国女子ツアーに挑戦する。インタビューを敢行し、2026年の抱負を語ってもらった。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2026年1月29日 12時00分

全米開催地のリビエラCCで、渋野日向子とプライベートラウンドをしたのだとか
全米開催地のリビエラCCで、渋野日向子とプライベートラウンドをしたのだとか (撮影:福田文平)

まさしく“挑戦”という2文字にふさわしい1年を過ごした2025年。原英莉花は、通算5勝を挙げた日本ツアーのシード権を放棄してまで、米女子下部エプソン・ツアーに主戦場を移した。いばらの道に身を投じたようにも見えたが、そこで年間のポイントランキングで5位に入り、26年の米女子ツアー出場権を獲得。想いを実らせた。今季から挑む最高峰舞台開幕を前に、挑戦までの心境、そしてこれからを語る。(取材/構成・笠井あかり)

【写真】もしも原英莉花が秘書だったら

■目指せ筋肉女子?

米ツアー昇格を決めた米下部ツアーは、ひと足早く、10月に終了した。その後は日本で3試合に推薦出場。「伊藤園レディス」では4位に入るなど優勝争いに加わり、原のシーズンが終わった。

新シーズンに向けて取り組んでいることは「スピンコントロール」。フェードボールで常に攻めていたが、コントロールがうまくできず、奥ピンを攻めきれなかったり、オーバーすることもあったという。

「ドローとか、足を使うスピンコントロールをやっていて、ちょっとできるようになったかな。体がまだ試合モードじゃないし、試す場がないから分からないけれど、よくなってきていると思う。フェードとドローを打ち分けられるようにしたいし、スピンコントロールを大事にしたいです」

現時点では3月に中国で行われる「ブルーベイLPGA」が“デビュー戦”になる予定。12月末に気管支を痛め、「トレーニングに影響している」と調整は万事順調とは言えないが、「大事故ではないです」と、丁寧に準備を進めている。

「意外と遊ぶのが好きじゃないんです。遊び方が分からなくて…」と話すオフのプライベートとの楽しみは、夜にちょっぴりお酒をたしなむことくらい。ただ、このオフには、一緒に米下部ツアーを戦った山口すず夏や長野未祈と食事に出かけた。「あまりない年下との交流はいい刺激になりました」と明かす“先輩”の表情はうれしそうだ。

ゴルフ以外に挑戦してみたいことは「あまりないんですけど…」と前置きしつつ、「懸垂ができるようになりたい」と笑う。「背筋は飛距離につながっていると思うので、いまけっこう取り組んでいるけれど、(懸垂が)できないんですよ。周りにマッチョの方もいるので、やり方を聞いて、5回はできるようになりたいですね(笑)」。どうしても考えはゴルフに行きついてしまう。

■楽しみにしていること

原は出場優先順位は『カテゴリー9』で108番手。ルーキーイヤーは出場できる限られた試合でポイントを稼ぎ、リシャッフルを突破していく必要がある。189位(1月26日付)まで下がった世界ランキングも上げていきたい。

楽しみにしている大会は「(会場の)リビエラに行きたい」という「全米女子オープン」。リビエラCCは2028年「ロス五輪」ゴルフ競技の会場で、米国男子ツアーの開催コースでもある。まだ全米の出場権を持っておらず、「そこまでに世界ランクを上げるしかない。ちょっと厳しいかなと思うけど、予選会で2ラウンド頑張りたいですね」と意気込む。

そう話すには、理由がある。「プライベートで去年、シブコとオフウィークに回ったんです」。あるとき、渋野日向子とロサンゼルスで食事をし、その翌日に渋野のラウンドについていった。

「せっかく回らせてもらったなら出たいなと。メジャーで勝ちたい。生きている間に(笑)。大きなことはあまり言えないから…。カメさんのように頑張りながら、ちょこって出られたらいいなと思います」

■原英莉花の誓い

インタビューの2週間前、昨年12月23日に師匠であるジャンボこと尾崎将司さんが亡くなった。まだ悲しみの真っただ中にいた原の口から、最愛の師匠の名が出ることはなかった。

ただ新たな挑戦が始まる2026年の目標には『返』という一文字を選ぶ。「たくさんの方に恩返しがしたい。もちろん、結果で。自分の好きなゴルフを貫いて、応援してくださるみなさまに恩返しがしたいです」。言葉を丁寧に選んで、紡いだ。少し潤んだ目を見れば、誰の顔を真っ先に思い浮かべたか伝わってくる。取材から2週間経った1月24日には、尾崎さんの誕生日に自身のSNSに追悼メッセージもつづった。

新たな旅路への船出は間もなく。

「いろんなところに行けるのは、新しいことで、なんかワクワクしますよね。コースに向き合って自分がどれくらい通用していくのか。今年は勝ちたい気持ちもすごく強いので、頑張りたいです」

これまでの経験、そしてたくさん教えてもらったことを米国の地で発揮する。

■原英莉花
1999年2月15日生まれ、神奈川県出身。10歳でゴルフをはじめ、湘南学院高時代の2015年からジャンボこと尾崎将司に師事する。18年に下部ツアーで2勝すると、JLPGAプロテストに2度目の受験で合格。19年にツアー初優勝を飾って通算5勝、うち「日本女子オープン」を2度制するなどメジャー3勝を誇る。25年は米下部ツアーに主戦場を移し、優勝を果たすなどの活躍で、26年の米ツアー昇格を決めた。NIPPON EXPRESSホールディングス所属。

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