「アプローチに悩んでいたので、(パター打ちの要領で打ち、PGAプロが実践する)バニラピッチの要素を取り入れました」というのは池村寛世。アルバ本誌928号では、池村のアプローチを取材。その言葉通り、アプローチでは右ヒザを伸ばしたまま打つという独自の打ち方を取材した。
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これまではフルショットを縮小した感覚でアプローチを打っていました。ただ、下半身を使って重心を上から下へ動かすイメージで打つと、右ヒザが前に出てチャックリになっていました。オープンスタンスに構えると、もともと右ヒザが前に出る形になるため、ミスを助長していたのです。
現在取り組んでいるのが「右ヒザを伸ばしたまま打つ」方法。そこで最近PGAツアープロなども実践しているバニラピッチを取り入れたんです。基本は、ボールをスタンスの真ん中に置き、パターのように構えます。手元はパットと同じようにハンドアップで構えて、パターグリップで打っています。
ただし、自分の場合は、右足を少し引いてクローズに構えて、右ヒザだけを伸ばしたまま打つ。右ヒザの動きを抑えられるのでヘッド軌道が安定し、柔らかい球が出るようになりました。ヘッドを打ち込む動きだと、スピン量もバラバラでしたが、この打ち方ならスピン量が安定するし、高く打ち出せるので、距離感が合うようになり、チャックリもなくなりました。チャックリに悩む人は一度お試しください。
■池村寛世
いけむら・ともよ/ 1995年生まれ、鹿児島県出身。2021年に初優勝。今季「リシャール・ミル チャリティ」で3勝目を飾る。身長166cmながら平均飛距離は305.5ヤードを誇る。
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杉浦のアプローチを取材。関連記事『さらばチャックリ! 杉浦悠太の“新発想”アプローチでミスがミスにならずに寄せられる』で詳細をチェックできる。
