合格率わずか3%という狭き門を突破し、来季からレギュラーツアーやステップ・アップ・ツアーで戦うルーキーたち。今回紹介するのは、「JLPGAファイナルQT」を37位で終え、限定的だがレギュラーツアーの出場権を得た佐田山鈴樺。彼女のスイングをプロコーチの南秀樹に解説してもらった。
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佐田山選手の一番の特徴はフラットなスイング軌道です。特にフォローサイドは、後方から見るとクラブがワキ腹あたりから出るくらいフラット。緩やかな入射角が作れるので、ドライバーでも出球がコントロールしやすくなるメリットがあります。
これだけフラットに、左に振れるのは、ダウンスイングでの腰のキレがあるからこそ。手先を使わずに、体を使ってクラブを下ろせているので、両ヒジの間隔が変わらず、インパクトも安定します。
また、前傾に対して肩を直角に回せているのもポイント。バックスイングやフォローでヒジが高く上がると、タテ振りになり、クラブがアウトに抜けていくため、引っかけのミスが出やすくなります。フィニッシュでシャフトと肩のラインが平行になるよう目指すと、前傾に対して直角に肩を回しやすくなりますよ。
■佐田山鈴樺
さだやま・ずずか/2000年生まれ、岡山県出身。2022年からツアー外競技、マイナビ ネクストヒロインゴルフツアーに出場して腕を磨き、7度目の挑戦となった25年のプロテストに合格。「JLPGAファイナルQT」を37位で終え、限定的ではあるがレギュラーツアーにも出場する見込み。
■解説:南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。
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