「ブルーベイLPGA」で16位に入り、今季もメジャータイトルが期待される古江彩佳。曲がらないボールが武器の彼女のスイングをプロコーチの南秀樹が分析。我々が参考にしたいポイントも教えてもらった。
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アドレスからフィニッシュまで、スイングの連続写真のどのコマを見ても無理がなく、自然体で振っているように見えます。バックスイングはほぼノーコックで体の回転でクラブを上げ、切り返しからは体を前傾角に対してレベルに回し、インパクトでも無理に体を残すことはありません。
フォローにかけてはクラブを放り投げるようにして、体の回転で振り抜いています。バックスイングとフォローでのアームローテーションが少ないのは、スイングアークが大きくなり飛距離につながる要素。またインパクトで左股関節に乗って、右腰を押し込んでいくので、ボールに力が伝わり飛ばせるポイントです。一方で体重移動やフェースローテーションが少なく、インパクトでジャンプアップする動きもないスイングなので、再現性が高く、抜群の安定感を生んでいると思います。
古江選手のように、ノーコックでクラブを上げていくと、深く大きなトップが作りやすく、スイングアークも大きくなるので飛距離アップが期待できます。トップが小さい人や、バックスイングで体を回す感覚がつかめないアマチュアは、ぜひ参考にしたいポイントです。
クラブを上げる際は、左肩を飛球線後方に押すように動かしていきましょう。ヘッドよりも先に体を動かし、ヘッドを低く長く引くのがコツです。感覚をつかむには、左手1本でのアイアン素振りがオススメ。アドレスの位置でバックフェース側にボールのスリーブケースを置き、右足前まで真っすぐ後方へ押す練習をしてみてください。重いものをアイアンヘッドで押すには、手先ではなく左肩から腕全体を動かす必要があります。
手首を使わずにクラブを上げるには、とにかく体を動かすことがポイントになります。始動は良くてもインサイドに上がってしまい、トップが浅くなり手打ちになる人もいます。そういうミスの原因は、右ワキを締め過ぎていることが考えられます。一旦、右腕の意識を捨てて、左手を高く遠くへ上げるイメージを持ってください。深く大きなトップになるはずです。
■古江彩佳
ふるえ・あやか/ 2000年生まれ、兵庫県出身。2019年の「富士通レディース」で史上7人目のアマチュア優勝を果たしてプロ入り。24年7月に「アムンディ・エビアン選手権」で日本勢4人目の海外メジャー制覇を達成。さらに日本人として初めてシーズン最少平均ストロークのタイトル「ベアトロフィ」を獲得した。富士通所属
■解説:南 秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。
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