国内男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」を制した28歳の小木曽喬。17歳で日本アマを制して、19歳で下部ツアー優勝と若くして結果を残してき男が、ツアー2勝目、初の日本タイトルを獲得した。彼のこだわりのクラブを直撃した。
2023年に初シードを獲得した小木曽は、昨年の韓国開催の「ハナ銀行インビテーショナル」でツアー初優勝。今回、国内開催での初優勝をビッグタイトルで飾った。4日間で最も活躍したというクラブは「アプローチが良かったです。グリーンの傾斜が強いコースなので、アプローチに助けられました。ボギーを打ち出すと止まらなくなるので。54度、60度を使いました」。4日間のパーキープ率は88.889%で全体2位タイとボギーの少なさが際立った。
小木曽が使用する3本のウェッジは2023年発売の軟鉄鍛造モデル『クリーブランド RTX DEEP FORGED2』。時間と温度を精密に管理した独自の熱処理が施されたS20C軟鉄鍛造ボディと、打点部を厚肉化したバックフェースにより、柔らかな打感を実現している。さらにフェースが大きめでワイドソール設計のため、ザックリなどのミスも軽減する“やさしいモデル”である。
「グースでヘッドが大きく、リーディングエッジも真っすぐなのが好きなのですが、ドンピシャなのが市販で出ました。これはイチ押しです。軟鉄で打感も柔らかいです」と小木曽好みのモデルだ。
FP値が小さめのややグースを好む。「グースだと球がつかまります。打ち出しが低く出るクラブが好きなので、スピンが入っている感じがしますし、抜けてスピンが入らないことがないです。これにしてからミスが減りました」と、このウェッジ3本はすでに手放せないモデルになっている。
ちなみにアイアンは松山英樹も愛用するマッスルバックの『スリクソン Z-FORGED II』。「アイアンは小ぶりなヘッドが好きなのでマッスルにしています。低めに打ち出してメクれるような球を打ちたい。その方がグリーンで止まります」と説明する。
アイアンは小ぶりなヘッドだが、ウェッジは大きめのフェースというアンバランスなセッティングに見える。「他のウェッジだと顔が小さくて、アイアンからウェッジの流れが急激に小さくなる傾向です。フェースが大きいウェッジだと、PWから50度、54度と顔の大きさがあまり変わらないので、スムーズに打てるんです」と顔のサイズ感が似ていることで重宝している。
【小木曽喬のクラブセッティング】
1W スリクソン ZXi TR(10.5度/TOUR AD PT-7X)
3W:スリクソン ZXi(15度/TOUR AD PT-7X)
5W:スリクソン ZXi(18度/TOUR ADPT9-X)
4U: スリクソン ZXi(22度/N.S.PRO MODUS3プロトタイプ)
5I~PW:スリクソン Z-FORGED II(N.S.PRO MODUS3プロトタイプ)
50・54・60度:クリーブランド RTX DEEP FORGED 2(N.S.PRO MODUS3プロトタイプ、60度/ Dynamic
Gold EX ツアーイシュー)
PT:オデッセイ O-WORKS BLACK 330M(※インサートはホワイトホットTXの特別仕様)
BALL:スリクソン Z-STAR XV
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