ALBA Net  ゴルフ
ALBA Net  ゴルフ

フィール派VSデジタル派、異色のフィッター2人が斬るHONMA『TW777』の世界

HONMAの象徴であるモグラを前面に新たなデザインロゴも採用された『TW777』シリーズ。この新作ドライバー3機種を異色のフィッター2人が「どう見るのか?」本音で解説してもらうと?

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2025年11月27日 18時25分

「アイアンは国産だけど、ドライバーは海外ブランド」。そんな人が多い昨今だが新しいHONMA『T//WORLD 777』だけは見逃せない。新たなデザインロゴも採用される気合いの入りようだが、驚くべきはデザインではない。全く異なるスタイルのフィッター2人にその性能と世界観をひも解いてもらった。
 

いい顔でつかまる『TW777 MAX』はキャリーを出したい人に◎(藍川)

 
今作『TW777』シリーズのドライバー3機種は、2人とも「フィッティングヘッド」だと声を揃える。それは、最もやさしいはずの『TW777 MAX』でも「ノンローテ可変」が効いており、細かな微調整も可能で「やさしく安定感が際立つ選択肢」だという。

【データ派のフィッター・藍川朋久さん】 ㈱ヴィクトリアの人材教育担当で、1Wのヘッドとシャフトを精密計測したデータベースから、センサー計測のスイングデータで最適を導く『VGフィッティング』の若き伝道師
【フィーリング派のフィッター・小倉勇人】クラブオタク店長と呼ばれ、偏愛的ギア知識で他を圧倒。シャフトにも造詣が深く、打ったフィーリングでクラブ特性を瞬時に見抜き、カスタマイズさせる名フィッター
1 / 2
【データ派のフィッター・藍川朋久さん】 ㈱ヴィクトリアの人材教育担当で、1Wのヘッドとシャフトを精密計測したデータベースから、センサー計測のスイングデータで最適を導く『VGフィッティング』の若き伝道師

シリーズで最もやさしい『TW777 MAX』はアベレージ層を中心にスライスや打点ブレ、低弾道に悩む非力な人もカバーするとの触れ込み。「VG Fitting」でヘッドやシャフトの詳細な計測データを紐解くフィッター藍川氏は「42㍉超の深重心・高MOIですが、軸周りなどのつかまり指数も高く実測ロフトもプラス2度なため、いい顔なのに程よくつかまり、圧倒的にキャリーを伸ばしやすいヘッドです」と解説する。

SPEC】●9.0/10.5/12.0°●460cc●45.5インチ●D1●VIZARD for TW777(R/SR/S)他、VIZARD BLUE/RED(50S/60S)●税込107,800円~

SPEC】●9.0/10.5/12.0°●460cc●45.5インチ●D1●VIZARD for TW777(R/SR/S)他、VIZARD BLUE/RED(50S/60S)●税込107,800円~

「VG Fitting」の詳細な計測データに驚くフィーリング派のフィッター小倉氏も、ヘッドスピード41m/s前後で打ち、性能チェックをし始めた。すると、ややカット軌道のフェーダーのはずが、ストレートに出る高弾道ドローで藍川氏の言う通りのビッグキャリー。小倉氏は「純正ヴィザードは打ち出しも上がってつかまります。オートマ同士の組み合わせだけど、ボクのようにフェース開閉を使う人でも使える感じです」と言う。 

シャフトを回さないため、グリップ向きも不変なのはHONMAのノンローテ可変だけ。「無段階で丁度いい所を探せるし、クセのない顔だから可変でも構えやすい」と小倉氏

シャフトを回さないため、グリップ向きも不変なのはHONMAのノンローテ可変だけ。「無段階で丁度いい所を探せるし、クセのない顔だから可変でも構えやすい」と小倉氏

藍川氏は「前作の『TW767 MAX』で〝つかまり一辺倒〞と感じた人も、今作はノンローテ可変を使ってそこの微調整がより効く感じ。エントリー層から目の肥えた方まで幅広く使えて調整が捗りそう」。小倉氏も無段階の可変を試して「可変してもいい顔で、無段階で細かな調整ができるので、買った後も色々イジれる楽しみもあって長く使えそう」と、購入後を想像してニヤけていた。 
 

ニュートラル&低スピンな『TW777』は可変で飛びの追求が可能(小倉)

 
シリーズの中で最注目なのが、ど真ん中のスタンダードモデルかつ、カスタムシャフトの採用でアスリートまで幅広く対応する『TW777』だ。前作『TW767』シリーズからHONMAに注目してきた藍川氏は、「このドライバーは本当に飛びますし、かなり幅広く合わせられる、可能性無限大のヘッド」と興奮。早速試した小倉も「めっちゃ打感がいいし、すっごくニュートラルで低スピン」と好反応だ。

【SPEC】●9.0/10.5 °●460cc●45.5インチ●VIZARD BLUE(50S/60S) 他、VIZARD for TW777、VIZARD RED(50S/60S)●税込107,800円~

【SPEC】●9.0/10.5 °●460cc●45.5インチ●VIZARD BLUE(50S/60S) 他、VIZARD for TW777、VIZARD RED(50S/60S)●税込107,800円~

ソールの「チタンカーボン」はロスを防いで初速を出すだけでなく、軽量化で後20.5グラム、前3.5グラムと入れ替え可能なウェイトの搭載も可能にした。そのため、藍川氏は「HONMAでは過去類を見ない低重心率で、外ブラも真っ青なくらい飛びます」と豪語していた通りの結果になった。
 
「ノーマル設定で重心は深くなく低重心率53%だから、ウェイト入れ替えでさらにバックスピン量が抑えられますし、球が吹けがちな人はぶっ飛びます。顔も綺麗で打感も秀逸だし、長く押し込んで強弾道が誰でも打てますよ」とデータでも傾向が見て取れるとか。

小倉氏はカスタムのヴィザードも『赤』と『青』を入れ替え「やや重心距離長めで、素直にその人なりの球になるヘッドだからシャフト次第で誰にでも合うヘッド。『青』は当てやすい中元系で、先中系で自分に振りやすい『赤』の方だと、初速・打ち出し・キャリーが伸びて激飛びしました」と唸っていた。
 

『360Ti』は既存のミニドラに難しさを感じた人に◎(藍川)

 
2人は「ほぼ『MAX』と『TW777』の2つで全てをカバーできる」と声を揃えるも、従来の『LS』的な位置に国産初のミニドラ『TW777 360Ti』が用意された。大のミニドラ好きでここ5年で発売されたもの全てを購入してきた小倉は大喜び。それもそのはず、フィーリング派の小倉には振り心地が第一。デカヘッドより俊敏に操れる大のミニドラ党なのだ。

【SPEC】●11.5°●360cc●43.5インチ●VIZARD
BLUE (5 0 S /6 0S) 他、VIZARD for TW777、VIZARD RED(50S/60S)●税込85,800円~

【SPEC】●11.5°●360cc●43.5インチ●VIZARD BLUE (5 0 S /6 0S) 他、VIZARD for TW777、VIZARD RED(50S/60S)●税込85,800円~

打ち始めると「コレ、ミート率1.5が普通で初速も出ますし、43.5インチで売るのをやめてほしいくらい。45インチでも全然打てるはずだし打ってみたかったなぁ~」と大騒ぎだ。「フィーリング派のボクに最も大事なのが振りやすさ。43.5インチでも振りやすい『360Ti』だと速く振れましたし、カスタマイズ・チューニングの魅力がすごい。コレは本当に遊べるクラブで超楽しいですね」。

フィーリング派の小倉氏を、データも含めてフィッティングした藍川氏だが、この反応にマニア魂に火がついた。「本当に今回のHONMAは遊び心満載で、ギア好きの魂をくすぐります。どんどん自分に欲が出てきて『可変で完璧に仕上げてやる!』と本能がざわめく仕上がりです」と、熱く語っていた。

◉撮影/山代厚男、相田克己 ◉取材協力/PGA TOUR SUPERSTORE大宮店


おすすめコンテンツ

関連サイト