クラブの持つポテンシャルを引き出す調整機能
使わないなら調整機能はない方がいいが、活用できたなら調整機能の効果は大きい。前作の『GREAT BIG BERTHA』のように、ロフト設定でクラブの特性はガラッと変わってしまう。その意味では、ヘッドのポテンシャルを引き出す弾道調整機能は、もっと積極的に使ってもいいのではないだろうか。
メディアの試打企画でも、ほとんどの場合、ヘッドの基本性能を知るためにデフォルト位置でのみ評価しているケースが多い。企画によっては、十分なスペックが開示されていないものもあるが、シャフトの違いはもちろん、ロフト角が2度違えば、全く別物のヘッドと言ってさえよいと思う。弾道調整機能のポジションやシャフトの長さや重さなど、結果に大きく影響する要素は多い。
『M1 460』のように可変ウェイトを備えたヘッドの場合、ウェイトが移動すると、同じようにスイングできないゴルファーは少なくない。人間の感性とは非常に優れていて、持った瞬間に感じる重心位置が異なるため、自然とスイングも変わってしまうためだ。この現象は上級者に限らず、初中級者にも多い。したがって、球筋も違うし、振り感も大きく異なる。
良い食材は良い調理方法で食べたいもの。味付けが悪いと素材が台無しになることもあるのではないだろうか。現代の進化した弾道調整機能は腕前を問わず、もっと活用されて欲しいと思う。