初期設定から動かさないゴルファーの多さ
昨年末から、松山英樹が使用したことで話題になったキャロウェイの『GREAT BIG BERTHA』は、瞬間的には販売数のランキングで1位になり、一時は入手困難のため、オークションで高値がつくほど人気が沸騰した。しかし、もともとアベレージゴルファーでも扱いやすい、つかまりの良いヘッドだったこともあり、すぐに飛びついたアスリートゴルファーが、フックが止まらずに使いこなせないというケースが少なくなかった。結果が出なかったため、すぐにネットオークションに出したら、買った値段より高値で売れたという笑い話もある。
『GREAT BIG BERTHA』のスライド式の調整機能は、ボールのつかまりをかなり変更することが出来る。しかし、一番つかまらないポジションにしたとしても、基本的なドローバイアスは変わらない。そのため、左へのミスを恐れるフッカーに敬遠されたとしても不思議ではない。
しかし、スライド式ウェイトではなく、ネック部分の“カチャカチャ”の調整で、クラブの特性はかなり変わる。具体的には、ロフト角を1度立てると、その分フェース角もオープンになり、ボールのつかまりを程よく抑えられる。このポジションなら、他のメーカーのプロモデルとくらべても遜色ない使用感が得られるだろう。未確認だが、おそらく松山英樹もこのロフト角の調整を行っているはずだ。松山のようなハードヒッターが、このヘッドのデフォルトポジションで使用するのは、なかなか考えられない。