フル型ソール(F・S・K)か、三日月型ソール(M・L・D)か。「迷ったらKがおすすめ」
▶プロたちの『SM8』、ロフトはどんな構成??
先程の54度の試打結果もあり、大きく頷く藤田さん。「バッグに大量の『SM8』が入っていますが、これ、全部1本1本違うスペックなんですよね? そもそも、こんなにバリエーションって必要ですか? どれを選べばいいか混乱してしまうんですよ」と、本音が。黒野氏は「選び方はそんなに難しくないです」と、分かりやすく解説していく。
【フル型ソール】は『Fグラインド』を基本として、『Sグラインド』がトレーリングとヒールを少し削ったもの。『Kグラインド』がバンカーや厳しいライでフェースを開かなくても効果を発揮する、最もやさしいソールですね。【選ぶのに困ったら万能のKグラインド】と覚えていただいて大丈夫です。
「バンスは大きい方がやさしいんですか?」
「その人の打ち方、用途しだいですね。基本的には、バンスが大きい方がやさしいですが、開く時にソールのヒール側が当たりやすくなるケースもあるため、三日月型に落としています。また、、ソールにはバンスで表記されない隠れたやさしさもあります。例えば、迷ったら『Kグラインド』と言いましたが、『K』は幅広ですが、上下左右が僅かに落としてあり、ソールの真ん中を頂点に全体を丸く仕上げています。
藤田さんのウェッジのソール形状と比べてみてください。先程、打痕がトゥ寄り、ソールの傷がヒール寄りと指摘しましたが、ソールが前後左右にかなり平らで、キャンバーソールとは逆の形だと分かるでしょうか?」(黒野氏)
黒野氏は頷く。「ソールの前側を強く当てるプレーヤーもいれば、真ん中が高い方がいいプレーヤーもいます。藤田さんの場合は、前側のバンスも使いやすいキャンバー型がよく、『Kグラインド』が一番安全でバンスの使い方も学べると思います。実はツアープロにも『Kグラインド』の根強いファンが多く、この23種類の中で、合うものが必ず見つかるようになっています」と解説。
「アベレージ80の夢に、かなり前進しました!」
「製品情報やウェッジの選び方ガイドはタイトリストの公式サイトで公開しています。また、専任のウェッジフィッターによるフィッティングイベントも人気です。でも、ウェッジの使い方を理解して実践している方はまだ少ないと感じます。今日藤田さんに体感していただいたように、バンスと友だちになることが、いかにウェッジをやさしくするか。
この壁を乗り越えることも、本当の意味で、ゴルファーのために役立つ情報だと思っています。グラインドやロフトなどバリエーションが多いことによる取っ付きづらさもあると思いますが、実は非常にシンプルな考え方に基づいていることが分かっていただけたと思います。今日の実施内容とほぼ同様の答えを見つけられる、WEB上のウェッジセレクターも新開発しましたので、ぜひ、最適なセッティングを見つけてほしいですね」(黒野氏)
▶これが『ボーケイSM8』のウェッジセレクター
取材を終えた藤田さんの本音は?
「今まで自分がどれほど誤解していたかがよく分かりました。構え方も、スピンのメカニズムも、バンスの意味や使い方の大切さも……。今までは正解が分からないから、ウェッジの怖さを消去法的になくすことしか出来なかった。求めていたものが、こんなにカンタンに手に入ると思わなかったので。アベレージ80で回るという壮大な目標があるんですが、今日たった一日でかなり前に進んだと思います。ボクも自分のブログで多くの人に発信していこうと思います!」(藤田さん)
取材・文/Mikiro Nagaoka 撮影・山代厚男
取材協力/石岡ゴルフ倶楽部(アコーディアゴルフ)