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無冠の大器、塚田陽亮をメジャー制覇に導いたNEW スリクソン Zシリーズの秘密

『ツアー選手権』で逆転勝利を挙げ、悲願の初優勝をメジャー制覇で飾った塚田陽亮。優勝スコアは2アンダー。青木功JGTO会長が「このコースを制することができた選手は世界でもプレーできる」と仕上げた難セッティングで勝負を分けたのは、今季から新たに使用するクラブへの信頼だった…

配信日時:2016年7月27日 17時30分

“ゼクシオとスリクソン”2大ブランドの技術が塚田を救う?

昨季前半戦までは前作のスリクソンZ ドライバー、後半戦からはゼクシオ ナイン ドライバーとエースを変えた経緯があった(撮影・岩本芳弘)

昨季前半戦までは前作のスリクソンZ ドライバー、後半戦からはゼクシオ ナイン ドライバーとエースを変えた経緯があった(撮影・岩本芳弘)

 『NEW スリクソン Zシリーズ』のドライバーは『Z565』『Z765』『Z765 LIMITED』の3機種ラインナップだが、塚田がエースに選んだのは最もやさしい『Z565』。ヘッドスピード52m/s以上のハードヒッターが選ぶクラブとしては疑問が残るが、その理由を語る上で欠かせないのは『ゼクシオ ナイン ドライバー』の存在だ。

 2015年10月に発表されたゼクシオの最新モデルは昨季、“本来の仕事場ではない”国内男子ツアーで契約プロがこぞって実戦投入し、塚田も例に漏れず。アベレージゴルファーに加えて、ツアープロも満足させるゼクシオの性能の高さを象徴する事例だが、ゼクシオの深重心ヘッドと、塚田のダウンブロー気味に上から押し込んでいくタイプのスイングが合わさることで、どうしてもバックスピン量が2800〜2900回転と高くなってしまう悩みを持っていた。

 修正ポイントを抱えるなかで、11月から始まった『NEW スリクソンZ ドライバー』のテスト。浅重心設計のZシリーズの試打では本人の言葉通り“何もしなくても”バックスピン量が500回転減少し、適正数値に。『765』に比べ、『565』のほうがより適正数値に近かったため後者を選んだが、テストを見守った杉本氏はゼクシオを打った経験と今回のNEW スリクソン Zシリーズのコンセプトも背景にあると考察する。

 「『ダンロップフェニックス』でプロトタイプ3機種を試打した第一印象は“765が構えやすいな”でした。本格テストを開始した今年3月からは常時『Z565』『Z765』を打ち比べ、最終的にはよりやさしい『Z565』を選択。塚田プロはゼクシオ以前はスリクソン Zの小さいヘッドのモデルを使用していたので、少し驚きました。“好み的には大きいヘッドはちょっと…”というタイプだったので。ですがゼクシオに慣れ、ゼクシオの良さや安心感を知った経緯があるので納得できました。NEW スリクソン Zシリーズは前作よりも“許容性”にフォーカスし、対象ゴルファーを広げています。塚田プロが『Z565』を選んだことでアスリートゴルファーが求めるやさしさを具現化できたと実感できましたね(杉本)」。

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