タイで人気の理由は性能だけではない!?
タイ人ゴルファーの活躍で脚光を浴びたバルド。これまでと違う注目の集め方をしたメーカーは、作り手もやはり“普通”じゃないようだ。チュティチャイはこれから「もっとバルドのクラブを使いたい」と試合で話していたが、「フェアウェイウッド、ユーティティ、アイアン、全部そうなればね。望むものを使ってくれればいいんですけどね」とメーカーとしては強制することはないという。このある意味“ゆるい”関係性を許してくれるのもチュティチャイとしてはありがたいのだろう。タイに愛され、タイを愛する代表が経営するバルド。独自のものづくりのこだわりといい、バルドはしっかりとした“個性”があるクラブメーカーだった。
「いろんなものがある世の中のほうが、面白いじゃないですか」(梅本氏)。クラブ選びもそうだ。大手だけじゃなく、地道に頑張る地クラブメーカーは多いのだ。クラブを選ぶ際、そういう選択肢をとってみるのも面白いだろう。日本にはまだまだ面白い作り手がいる――いいことをタイ人ゴルファーに教えてもらった。
文・小路友博