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記録ずくめの勝利にタイガーの勇退… 1年前の150回大会、セント・アンドリュースでの戦いを振り返る

第150回の記念大会として“聖地”セント・アンドリュースで行われた第150回の記念大会を振り返る。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2023年7月18日 10時00分

現地時間20日(木)に、いよいよ今季海外メジャー最終戦「全英オープン」が開幕。第151回目を迎える今年はイングランドの中央西部リバプールに位置するロイヤル・リバプールGCが舞台となる。開催をまもなくに控え、第150回の記念大会として“聖地”セント・アンドリュースで行われた第150回の記念大会を振り返る。

記録ずくめの全英制覇を飾ったのは、オーストラリアのキャメロン・スミス。ローリー・マキロイ(北アイルランド)に4打差3位タイで迎えた最終日はバックナインで5連続バーディを奪って一気にかわし、後続を追いつかせずに逃げ切った。

スミスは予選ラウンドで「131」をマーク。これはセント・アンドリュースでの予選36ホール最小ストローク記録を更新。トータル20アンダーでの勝利は、2000年にタイガー・ウッズ(米国)が叩き出したトータル19アンダーを1打上回るトーナメントコースレコード。さらには16年のヘンリック・ステンソン(スウェーデン)と並ぶトーナメントレコードタイだった。

オーストラリア勢が全英オープンを制したのは、1993年にロイヤル・セントジョージズで勝利したグレッグ・ノーマン(オーストラリア)以来の快挙。のちにスミスは、ノーマンがCEOを務めた新リーグ「LIVゴルフ」へ電撃移籍することが発表され、これも大きな話題となった。

マキロイにはロイヤル・リバプールの14年大会以来となる2度目の“クラレットジャグ”戴冠がかかっていたが、逆転を許した。同じく最終日最終組で回ったノルウェーの新星、ビクトル・ホブランにもメジャー初制覇のチャンスが目の前にあったが、スコアを落として4位タイで終えた。

全英3勝のタイガーはそのうち2つをこの地で飾り(00年、05年)、世界で最もお気に入りのコースと公言してはばからない場所だが、トータル9オーバーの148位タイで予選落ち。21年2月に単独自動車事故によって右脚に重傷を負ったウッズは奇跡の復活を果たしてメジャーを戦い、全英にも復帰できたが、週末に進むことは叶わなかった。

2日目の最終18番ホールの花道を歩くタイガーはキャップで顔を隠しながら、手で涙を拭っていた。ホールアウト後に明言することはなかったものの、「過去にジャック(・ニクラス)やアーノルド(・パーマー)がどんな気持ちになっていたのかが分かった気がした」と語り、聖地“勇退”の可能性もにおわせた。(文・笠井あかり)

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