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南アのレジェンドも危惧 「いまのゴルフは私のころとすべてが違う」

マスターズで名誉スターターを務めたゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)が、ゴルフのいま、そして未来について語った。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2024年4月12日 17時39分

<マスターズ 初日◇11日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7555ヤード・パー72>

ゴルフの祭典がオーガスタで開幕した。初日の第1組スタート前には、恒例となっている名誉スタート、いわゆる始球式が行われた。登場したのはジャック・ニクラスとトム・ワトソン(ともに米国)、そしてゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)。プレーヤーは最年長の88歳だ。

これで88歳です【写真】

3人それぞれがティショットを放つのだが、プレーヤーは足を大きく上げてキックする仕草を見せるのが、これまた恒例。元気ぶりをアピールしている。運動、トレーニング、水風呂など健康面での日々の気遣いとともに、「心に愛がある。ゴルフを愛している」と元気の源を披露する。

最終日に黒ずくめのウェアで戦う姿からついた異名は『南アの黒豹』、『ブラック・ナイト』。この日も全身黒の出で立ちで、オーガスタにあ集まったパトロンたちを楽しませた。「マスターズ」は通算3勝。メジャー大会通算9勝。キャリグランドスラムも達成するレジェンドは、90歳を前にしても、今なお存在感が際立つ。

その後の記者会見では、ゴルフ界のことにも言及した。いま最も気になっているのは、自身が活躍した1900年代中盤、後半とはゲームがガラッと変わってしまったことだ。

「みんな飛距離のことばかり言うようになっている。『うちの子は380ヤード飛ばす』とか、そんなことばかり。いまではみんなトレーニングを重ねて、この先400ヤードに到達することになるだろう」

何も飛距離を否定するわけではないとしながらも、「ゴルフはミスをするゲーム。それに対処するためにショートゲームを練習する。それも飛距離と同様に評価されるべき」と持論を展開する。

「私が現役のころとすべてが違う。何一つ同じものがない。ゴルフの歴史をすべて変えてしまっている」と強い口調で“飛距離偏重”のいまを話す。「パー5(の2打目)で8番アイアンを持つようなことになっている。もうパー5なんてなくなっている。ボールが50、60ヤード飛ばないようにしないといけない」。

昨今、議論にあがっている“飛ばないボール”の正式採用が、旧来のゴルフの魅力を保つというのがプレーヤーの意見。「コースの距離を伸ばすというのも非現実的。環境問題などもある。ボールを変えないといけない。そうしないと、ゴルフの未来が心配だ」。

マスターズという世界で最も注目されるゴルフイベントでの提言。オーガスタの公式会見で熱弁を振るったプレーヤーの声は、統括団体に届くのか。

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