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パット、ショットに1時間ずつ 松山英樹がグリーンジャケット奪還へ始動「13回目なんで、なんとなく」  

今週11日から始まる「マスターズ」に松山英樹がコース入り。会見で話したこととは?

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2024年4月9日 10時00分

<マスターズ 事前情報◇8日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7555ヤード・パー72>

この夢舞台に初出場したのは、まだ東北福祉大に通うアマチュア選手だった2011年。前年に行われた「アジアアマ」を制してチケットを手にした。その時のことは、記憶に今も鮮明に残っていると会見で松山英樹が言う。

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「日本で(アジアアマが)開催されてなかったら出られなかったし、そのチャンスで勝つことができた。初めて出るときには震災(東日本大震災)もあって出られるか分からなかったし、出られたことがすごくうれしかった。いまでも当時のことはすごく覚えています」

初出場で27位。アジア勢として初めてローアマチュアに輝いたこの年から、今回が13回目のオーガスタでの戦いになる。21年には優勝も挙げ、グリーンジャケットに袖を通した。「アジアアマで優勝してローアマをとって、そのなかで初めてのチャンピオンにもなれた。道を開いてくれたオーガスタ・ナショナルには感謝しきれない。チャンピオンになって3年が経ちましたけど、もう1回そこにいけるように日々努力している。今週そうなればうれしい」。

前日の7日(日)までテキサス州で行われた「バレロ・テキサス・オープン」に出場。“前哨戦”を7位という好成績で終えた。今季は2月の「ジェネシス招待」で優勝。それ以降も12位、6位、そしてテキサスの7位と好調を維持しているようにも思える。ただ本人は「結果的に上位でやれているけど、そこまで納得いくようなゴルフはできていない。いい準備ができているかと言ったらそうでもないと思う」と言い放つ。「13回目なんで、なんとなく回ります」と冗談めかしもするが、“もう一度”への闘志が衰えることなどない。

長年、前週の試合はスキップしてきたが、21年からは連戦する日程を組んでいる。結果的にこの年にマスターズを制し、今はこれがルーティンに。「試合勘をそのまま出すことができていると思う部分と、連戦する分、疲れも当然ある。ベストの方法はいまだに分かってない」とメリット、デメリットの両面を感じながらではあるが、「おととし、去年に比べたら痛みも少ないですし、そういう意味ではいい」という安心感を今年は得ることもできている。

オーガスタ初日となった8日(月)は、昼頃にコースに姿を現しパターとショットの調整に1時間ずつ時間を割いた。その後もアプローチ、締めのパターと取り組み、約3時間のメニューをこなす。そして午後3時ごろからの会見では、歴代王者として日本、海外メディアの前で大会への思いを話した。

「チャンピオンズディナーで毎年グリーンジャケットが着られることがうれしいと思いながら、帰って来ています」。ここは王者になったことを実感できる舞台でもある。「このコースはポイント、ポイントで打たないといけない。外してはいけない場所は人それぞれあると思うけど、そこに僕は打たないようにすれば上位にいけるんじゃないかな」。

あす9日(火)は、もうひとりの日本勢・久常涼との練習ラウンドも予定。万全の準備を進め、11日からの本番に臨む。(文・間宮輝憲)

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