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日本列島が歓喜、嗚咽、涙 松山英樹の最終日を振り返る

日本列島が歓喜、嗚咽、涙 松山英樹の最終日を振り返る

配信日時:2021年4月12日 10時39分

10番、11番を危なげなくパーにまとめると、その時点で2位と6打差。ところが、そう簡単に勝たせてくれないのがオーガスタだ。12番パー3ではグリーンをオーバー。バンカーから寄らずにボギー。13番でバーディを奪い、14番もバーディ逃しのパー。同組のザンダー・シャウフェレ(米国)がバーディを奪い4打差に詰められると、続く15番で事件が起きた。

前日イーグルを奪ったパー5でティショットをフェアウェイセンターに置きながら、227ヤードのセカンドがグリーンを直接オーバー。はるか奥にある16番の池につかまった。「アドレナリンが出過ぎた」と、ここで痛恨のボギー。13番から3連続バーディとしたシャウフェレに一気に2打差まで迫られる。

「4打差で15番に入ったけど、ザンダーが3連続バーディでいい流れだったので、しっかりとバーディを獲りたいと思って」と攻めた結果でのミスだった。その気持ちがオーガスタの女神の心をつかんだ。続く16番では、今度はシャウフェレに事件が起きる。

過去最多の23回のホールインワンが飛び出しているパー3だが、シャウフェレのティショットはグリーン左の池へ。これを見た松山は安全にグリーンの右サイドに乗せる。するとシャウフェレはこのホールをトリプルボギー。松山も難しいラインから3パットを喫したが、この時点で敵はすでにホールアウトしたウィル・ザラトリス(米国)になった。

最大6打あったリードが、残り2ホールで2打。自分自身との戦いとなったが、17番のパー4ではひとつのミスもなくパー。そして、18番のティショットをフェアウェイに運んだ。「18番のティショットがフェアウェイに行ったのがいちばんのポイント」とインタビューで話した松山。惜しくもボギーの上がりとなったが、優勝をつかむ一打となった。

「ザンダーとハグして、将太とははじめての優勝。抱き合ってはじめて優勝ることができたと思いました」。2019年からバッグを担ぐ早藤将太キャディとの歓喜のハグで、72ホールの激闘を締めくくった。

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