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「完敗」稲森佑貴がリンクスで突きつけられた日本選手にとっての“壁”

「完敗」稲森佑貴がリンクスで突きつけられた日本選手にとっての“壁”

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2019年7月22日 06時39分

全英オープン 最終日◇21日◇ロイヤルポートラッシュGC(北アイルランド)◇7344ヤード・パー71>

最後の最後に、ロイヤルポートラッシュがその“本性”を現した。強い風、そして雨の中でのプレーとなった「全英オープン」最終日。稲森佑貴は、この日「80」を叩き、「まったく歯がたたなかった」と意気消沈した。前日までのトータルイーブンパーから、9オーバーまでスコアを落とし、予選を通過した73人のうち最下位の72位タイで大会を終えた。

シェーン・ローリーのクラブを優勝直後に撮影【写真】

持ち味が完全に封じられた。ここまで正確無比なティショットで、飛距離の差をカバーしてきた稲森だったが、不規則に吹くリンクスの強い風を前にし、打つ手を失った。「ティショットが荒れに荒れた。左からの風のときどうしょうもないくらい右へ行ってしまって…。今日はやばいなと思った」。

1番からフェアウェイを外してボギー発進。5番では、ピンまで残り60ヤードの左ラフからのセカンドショットが、大きくグリーンを越えていった。ここは、グリーンのすぐ後ろが崖になっているのが特徴のホール。落ちた場所もきつい傾斜で、ピンを見ることができない場所だった。「風もフォローだし、距離感がつかめなかった。手前を嫌って強めに打ったらOBになってしまった」と、ここでトリプルボギーを喫した。

前半だけで5つスコアを落とすと、後半も6ボギー(2バーディ)と修正が効かず。「フェアウェイどうのという問題ではなかった。風を読み切らないと本当にキープするのが難しい。飛んでる最中に(風向きが)変わったりするので、それはどうしょうもなかったですけど、読み切らないと…」。この日のフェアウェイキープ率は42.86%。初日が71.43%、2日目が64.29%、3日目が78.57%だったことを考えると大幅に落ち込んだ。これまでに味わったことのない風に、生命線を奪われた。

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