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プロテストと米予選会ともにエントリー 山口すず夏の“主戦場”への思い「目標へ、後悔がないように」

米ツアー返り咲きへ。プラチナ世代の山口すず夏が燃えている。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年10月16日 11時15分

<LPGA Qスクール(予選会)ステージ2 事前情報◇15日◇プランテーションG&CC(米フロリダ州)>

東京・共立女子第二高卒業直前の2019年2月に、米国女子ツアーでプロデビューを果たした山口すず夏が、再び“主戦場”に戻るための戦いを続けている。現在は日本のプロテストも受験中で、日米を行き来する生活となるが、「もともとこっちのツアーを回っていたし、移動は苦じゃない。幸いなことに時差ボケもないし、すぐに寝られてます」と、タフな日程もどこ吹く風だ。

念入りにショートゲームを調整する原英莉花【写真】

その19年から3年間は継続参戦していた米国ツアーも、昨年は主催者推薦で出場した4月の「ロッテ選手権」のみ。21、22年には日本でのツアー出場権を得るためにプロテストを受けたが、ともに不合格という悔しい思いをした。今年は、昨年涙をのむことになった2次も突破し、10月31日から岡山県・JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で開かれる最終にコマを進めている。

もともと、「今年も日本でのテスト一本の予定だった」というが、今回、再び米国に渡ることになった理由がある。それが「日本女子オープン」地区予選での落選だった。「ナショナルオープンだし、今の私が出られる試合(ツアー)はそれしかない。『出たい』という思いが強すぎて、前日からプレッシャーがありました」。現在、日本女子プロゴルフ協会は、会員以外のQT参加を認めていない。プロテストは年に1回しか実施されないということもあり、「4日間、プレッシャーのなかでやったほうが自分のためになる」とQスクール参加を決めた。

8月に行われたステージ1はトップ通過。そして、そこでの経験が、再び“米国へ”の思いに火をつけることになる。このまま順調に日米ともにコマを進めていくと、日本のQT(11月28日~12月1日)と、米国の最終予選会(Qシリーズ、11月30日~12月5日)は丸被りになる。そうなった場合、「迷ったし、結果次第にはなりますが、両方とも通ったらアメリカメーンで、というのが今の考えです」と決意を固めている。

「将来のことを考えると、アメリカでやりたい気持ちが強い。自分の目標に向かって、後悔がないようにやりたいなと思いました。今できることを精いっぱい」。このプランテーションG&CCは、高3年時に突破したQスクール ステージ2で使用されたコースでもある。楽しかった思い出も、自然と込みあがってくる。「きょうみたいな風はどこでもあるし、ステージ1と今回でも芝が違うから、臨機応変な対応が求められる」。これが自らのレベルアップにつながるとも考えているだけに、なんとしても道をこじ開けたい。

「一日2アンダーで回れば通過できると思う。追い込みすぎないよう、その目標に向けて頑張りたい」。天才少女と呼ばれた山口も23歳になった。この4日間を終えると、すぐに帰国。次は最終プロテストの準備を進め、そして本戦を迎える。「ステージ1もすごく緊張した。最初はボギー、ボギーから始まったけどうまく立て直せた。メンタルの面で去年よりも成長を感じます」。なんとしても突破し、成長の跡を示したい。(文・間宮輝憲)

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