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米下部ツアーを戦ってきた2人が挑む最終プロテスト 「修行でした」、「白か黒かしかない」

JLPGA最終プロテストに米女子下部エプソン・ツアーを転戦する2人が出場する。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2025年11月4日 09時00分

谷田侑里香は今年、エプソン2年目のシーズンを戦った経験を生かして合格を目指していく。
谷田侑里香は今年、エプソン2年目のシーズンを戦った経験を生かして合格を目指していく。 (撮影:福田文平)

<JLPGA最終プロテスト 事前情報◇3日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部 (岡山県)◇6464ヤード・パー72>

米国で培った経験を、大一番にぶつけたい。今年の最終テストには、今季、米女子下部ツアー(エプソン・ツアー)を主戦場にしてきた選手が2人出場する。谷田侑里香と深谷琴乃だ。

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26歳の谷田は5度目の受験で初の最終に進出。開幕前日には「1次、2次に比べて、穏やかです。ここまできたら白か黒かしかないので」と明鏡止水といった心境を話していた。そして、「ベストなプレーができれば結果につながると思う。どれだけ実力を出せるか」と、その言葉に力を込める。

昨年から参戦しているエプソン・ツアーで2年目のシーズンを終えた。今季は19試合に出場し11試合で予選落ちを味わうなど、苦しい時間も過ごしてきたが、広い米国を転戦してきたことはやはり自信にもなっている。

「風のなかでのプレーは2年間で、かなり経験もできました。苦しい場面でのメンタル面も成長を感じるし、最後の一打まで諦めずプレーしたいです」。海の近くにある“リンクス風”のJFEは、風によって表情を大きく変える。そのなかでのプロテストというシチュエーションに必要な技術、そして精神力は強い武器となる。

10月18日まで来季の米国ツアー出場権獲得を目指す2次予選に参加し、帰国。日本に戻ってから3日間を地元・神奈川県で過ごし、そこから最終プロテストに向けての本格調整を開始した。すでにコースも5ラウンドをプレー。コースについては「いろいろな芝がラフに入り混じっていて、打ち方の選択肢が多い。その時しか出会えない“一期一会”です」と表現する。ここまできたら、真っ向勝負あるのみ。「これまで、そしてこの2年間でやってきたことを信じてプレーしたい」と、“合格”の2文字のみを見つめていく。

27歳の深谷も、やはり米国で得たものをここでフルに発揮するつもりだ。大学時代を米国で過ごした(ミシガン州立大卒)谷田とは違い、「飛び込みで」米ツアーに挑んできた1年。キャディを務めた弟とともに、タフな移動、食生活など慣れない異国での生活だった。それについては「修行」と表現するほどだ。

だが、得られたものも大きかった。「日本には居ないタイプの選手たちのなかでプレーして、メンタルが鍛えられました。300ヤード飛ばす選手と回った時は、常に50ヤード以上は置いていかれたけど、『自分は距離の選手ではない』と言い聞かせ、自分のプレースタイルをより理解できるようになりました」。さらに、「メンタルがブレると戦えない。最低限、心は落ち着かせていました」というのも、極限状態に追い込まれるテストで生きそうな部分だ。

米国で生活して、気づいたことがある。それが「日本が好き」ということ。「食事も美味しいし、移動も楽ですし」と、そのありがたみを痛感した。今回が3度目の最終テスト進出だが、その“大好きな日本”で、来年ツアーを戦うため、「一打一打、しっかりと決めて、あとは振り抜いていきます」と、堂々としたプレーで歩みを進めていきたい。(文・間宮輝憲)

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