先週の米国女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」には、12人の日本勢が出場した。これだけの人数がいると、一日で全員のプレーを見るのは難しい。それはギャラリーだけでなく、大会を取材する記者や、選手を追いかけるカメラマンも同様だ。
そんな中で、大会側が用意した“あるサイト”の存在が際立っていた。ライブでリーダーボードや選手の位置情報を確認できる特設サイトだ。
このサイトでは、通常のリーダーボードが見られるだけでなく、コースマップが画面に表示され、各組の現在地が一目でわかる。さらに選手をお気に入り登録すると、その組のマークが黄色く表示される仕組みになっている。つまり、複数選手の“推し活”がしやすいのだ。
実際に利用していた日本人ギャラリーに話を聞くと、「とても便利ですよね。たくさん日本の選手が出ているので、どこにいるのかが分かると見に行きやすいです」と高評価。観戦体験を一段と高めるツールになっていた。
EventHub(イベントハブ)が手がけるこのシステム。大会側によると、「昨年からサステナブルを意識し、ギャラリーのみなさんに紙の組み合わせ表ではなく、会場内にQRコードを提示しています。好評だったので、今年も実施しました」とのことだ。
ギャラリー数が多い大会では、組み合わせ表の印刷枚数も膨大になる。その分、廃棄される紙も少なくない。環境配慮から始まった取り組みが、結果として利便性の向上にもつながっている。他のトーナメントでも導入例はあるようだが、この大会での評価は特に高いという。導入時期の詳細は不明だが、年々ブラッシュアップされている印象を受けた。
カメラマンからも満足の声が上がる。海外ツアーでは、なるべく「毎日全員を撮る」ことを目標に動く。だからこそ「先回りできたり、撮り忘れている選手の位置を確認できる。動きやすくて、撮りやすかった。日本でもあったらうれしいですね」と、その実用性に太鼓判を押す。
海外の試合では日本勢の出場人数が限られていることもあり、筆者もできるだけ全員を毎日取材し、数ホールでもプレーを見たいと思って動く。スタート時間から逆算して「8番にいるだろう」と予測して向かうが、外れることもしばしばだ。だが、このサイトのおかげで選手が今どこにいるのかを正確に把握できる。取材効率は格段に上がった。
観戦する側も、伝える側も、撮る側も助かる仕組み。サステナブルで、なおかつ実用的。日本ツアーでも、こうしたライブ位置情報サイトの導入を検討してほしい――。そう感じさせる取り組みだった。(文・高木彩音)

