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「怖さを無くして打つしかない」 “精密機械”古江彩佳をも狂わせた聖地の風

古江彩佳が、体験したことのない風が吹くラウンドを振り返った。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2024年8月23日 09時00分

<AIG女子オープン 初日◇22日◇セント・アンドリュース・オールドC(スコットランド)◇6784ヤード・パー72>

“未体験ゾーン”ともいえる風が、精密機械を狂わせた。メジャーでの連勝がかかる古江彩佳は、「海側に行けば行くほど風が強くて全然対応しきれなかった」という、これまでにないラウンドを経験することになった。

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特に右からの風が吹くインコースで手を焼いた。「自分のドローショットにプラスされて(より左にボールが流れる)きつい風になりやすい。そこは注意ポイントで、うまく(風に)乗せて、パーセーブできればと思っていました」。

11番でボギーが先に来ると、続く12番パー4ではティショットをバンカーに入れると、そこから脱出に失敗するミスも重なりトリプルボギー。「(ティショットで)ギャラリーの上を狙うのが最初、気持ち悪かった。風を信じていいのかなと怪しさも感じながら。真っすぐ出たボールが風に乗ってバンカーに入りました」。ここもやはり風が影響したのがきっかけでもあった。

とはいえ、14番、16番ではバーディで反撃。古江自身、「トリプルを打った後のラウンドはそこそこ悪くなかった」と振り返るほどだ。「(12番では)この先どうなるんだろうという感じだったけど、うまく切り替えた。このコンディションだとトリプル、ダボも簡単に打ってしまう。とにかくパーセーブすれば、4オーバーくらいでは終われるかなと気持ちを切り替えて」。傷口をこれ以上広げない意識で、耐えたうえで3オーバー・63位タイに踏みとどまった。

「ラインも関係ないくらい、揺れている。普通にストロークできないし、そこは忍耐が必要でした」と、その暴風はグリーン上でも容赦はない。そのなかでも16番で6メートルのパットを沈め、最終9番も4メートルのパーパットをねじ込むなど、ミドルパットに救われた部分も大きい。「真っすぐ打つために、レールを使って練習している。それが自信につながって、思ったところに打てているのがよくなっている要因です」。この取り組みが、いい感触を残すパッティングの背景にある。

「常に吹いているけど、すごく吹いたりすると今までの経験以上の風だし、そこはどうしようもない」。今季のフェアウェイキープ率で82.64%の4位につける古江が、この日は56.2%(9/16)という数字だったことを見ても、タフさが伝わってくる。「風を信用するしかない。怖さを無くして打つしかないですね」。聖地の風を2日目は味方に変えることができるか。

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