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「スタート前はロングパットしかやらない」内田ことこはタッチ重視の練習法でパッティング向上

夏場に入り復調傾向。内田ことこが重視するパット練習法とは。

所属 ALBA Net編集部
河合 昌浩 / Masahiro Kawai

配信日時:2023年7月23日 15時30分

「65」で11位に入った内田ことこ。気温とともに調子も上昇中だ。
「65」で11位に入った内田ことこ。気温とともに調子も上昇中だ。 (撮影:上山敬太)

<大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日◇23日◇ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)◇6540 ヤード・パー72>

20歳・内田ことこが最終ラウンドでボギーなしの7バーディを奪取し、トータル12アンダー・11位タイでフィニッシュ。次戦につながる結果に、笑顔を見せた。

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きのうの大会3日目に集中豪雨に見舞われた。第3ラウンドは最終組がスタートする直前の午後0時50分に中断し、サスペンデッドとともに54ホールの短縮が決まった。内田はちょうどハーフを終えたところで、競技中断の報せを聞いた。そこまでボギーなしの4バーディ。この日の競技再開後もボギーなしで、3つのバーディを重ねた。“18時間50分”の中断を挟んでのラウンドは、ストレスフリーの7アンダー。

「3日目に中断か再開か、行くのか行かないのかの状態が続いていたのですが、そこから再開だったらきつかったと思います。でもサスペンデッドが決まり、翌日のラウンド再開と分かって気持ちを切り替えられました」

第1ラウンドは3アンダーで、第2ラウンドが2アンダー。トータル5アンダーの37位タイで決勝にコマを進めたが、そこから見せた“まくり”のゴルフについて「ショットは今ひとつ感覚が出ていなかったのですが、パターが良かった」と話す。

今大会のグリーンは長雨の影響で軟らかく重いコンディション。しっかり打つことが求められていたが、「やりやすかったというほどではありませんが、もともとしっかり打つタイプなのでそれほど気になりませんでした」と、あくまでもマイペース。そんな内田に『しっかり打つコツはないのか』と聞いてみた。

すると「しっかり打つ、としか考えていませんね」と、少しだけ困った顔で返答。そして少し間を置いて、「スタート前はほぼロングパットの距離しか練習しません。ロングのほうがショートより、感覚重視で打つからです」。

スタート前にほぼロングパットに時間を費やすというのは珍しい。しかし、なるほど。内田は長い距離を打つことで、しっかりボールを打つ感覚、そして距離に対する感覚を体に思い出させているわけだ。これはアマチュアゴルファーにも、大いに参考になる練習法である。

今大会終了時点で内田の年間ポイントランキングは42位。初シードを確定されるためにも上位に入ってポイントを稼ぎたいし、もちろん初優勝を念頭に置いている。

「調子は悪くないので、自分の課題をしっかり意識してミスの幅を減らしていけば、上位に入って優勝のチャンスも出てくると思います」。現在取り組んでいるテーマはショットの安定感だ。「テークバックがあちらこちらに上がっていると、スイングがぶれて正確なショットは打てません。ヘッドだけを意識して、テークバックを同じところに上げる。30センチだけ真っすぐに上げるようにしています」とその取り組みを教えてくれた。

パットの練習法もそうだが、ショットの安定感に不安を抱いている人は、内田に習ってこちらもぜひ試してみて欲しい。(文・河合昌浩)

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