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小祝さくらが来季シード権を喪失? 年間義務試合数に足りず…シードを獲得するための方法は

長期離脱中の小祝さくらがケガの影響で残りの試合を欠場することとなった。来季シードへの影響は?

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2025年9月10日 09時20分

ケガで今季残りシーズンの欠場を決断した小祝さくら。来季シードへの影響は?(写真は明治安田レディス)
ケガで今季残りシーズンの欠場を決断した小祝さくら。来季シードへの影響は?(写真は明治安田レディス) (撮影:佐々木啓)

<ソニー 日本女子プロ選手権 事前情報◇10日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6840ヤード・パー72>

小祝さくらは8日、マネジメント会社を通じて、専門医から『TFCC損傷(尺骨側手関節三角線維軟骨複合体損傷)』の診断を受け、年内に手術を受けるとし、さらに今季残り試合の欠場を決断したことを発表した。

【写真】小祝さくらのドレス姿がめちゃくちゃ大人っぽい!

通算12勝目を果たした7月「明治安田レディス」の翌週、「大東建託・いい部屋ネットレディス」第2ラウンドで、左手首痛により自身初の棄権。その後、欠場が続いていたが、リリースを通じて今後の報告がなされた。

現時点でのメルセデス・ランキングは3位で今季1勝をしていることもあり、通常であれば来季シード権を得られることができる。だが、今回の小祝の場合、ツアー規定の出場義務試合数に足りていないため、このままであればその権利が認められなくなる。

シード選手には「各年度のJLPGAツアーの開催試合数の60%以上(小数点以下第1位切り上げ)の数の試合に出場しなければならない」という規定がある。今シーズンの場合、年間36試合から「日本女子オープン」「TOTOジャパンクラシック」「JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」を除いた33試合の60%、すなわち20試合に出場しなければならない。

小祝はこれまで国内18試合、海外メジャー1試合の合計19試合に出場。出場義務試合数に1試合足りず、違反となれば、翌年度のシード付与は認められない。今年は米国女子下部エプソン・ツアーを主戦場にする原英莉花も、この出場義務試合数に足りなくなることが予想されたこともあり、今季シード権を放棄することを決断した。

ただ、小祝はトーナメント特別保障制度、すなわち“公傷制度”を行使する権利を持つ。公傷制度はシード選手に認められている権利で、ケガや病気による長期の欠場を出場試合で保証するものだ。公傷適用者の欠場年度の出場義務試合数は、認められた欠場試合を除いた試合数の60%以上。小祝が公傷を日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)に申請し、受理されれば、公傷適用試合が「北海道meijiカップ」以降であれば出場義務試合数は12試合、ケガを発表した「ソニー 日本女子プロ選手権」以降であれば同15試合となるため、どちらにしても規定を満たすことができる。すなわち、来季シード選手として復帰することができる。

公傷制度の申請・受理について、選手の意向がなければ、JLPGAから公式に発表することはないという。ただ、現時点では「回答できません」とJLPGA広報はコメント。選手が行使できる権利のため、とりわけJLPGAから行使を促すこともできないそう。

規定によると、公傷制度の申請は「公傷を受傷又は発病した後原則として2週間以内に所定のトーナメント特別保障制度適用申請書、医師の診断書及び受傷等診断を証明するレントゲン又はMRI画像等及び治癒までの治療計画を添えて委員会へ申請しなければならない」と記されている。小祝は行使できる複数年シードを有しておらず、公傷制度を利用しなければ、QTを受験する必要性が生まれる。早めの決断、対応が求められそうだ。

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