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11年続けた最終戦出場の“勲章”逃す 36歳・菊地絵理香はシード権確保も「今の段階で来年は未定です」

来週のリコーカップ出場権争いも過熱! 宮崎行きを決めるのは?

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2024年11月16日 11時00分

菊地絵理香にとって今年の愛媛は、さまざまな思いを巡らせる地になった
菊地絵理香にとって今年の愛媛は、さまざまな思いを巡らせる地になった (撮影:上山敬太)

<大王製紙エリエールレディス 2日目◇15日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6575ヤード・パー71>

その年の優勝者とメルセデス・ランキング(MR)上位者ら40人しか出場できない最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」。このフィールドに立つことは女子プロゴルファーの“勲章”の一つでもある。それを11年連続で継続してきたツアー通算6勝の36歳・菊地絵理香だが、今年は最終戦を前にシーズンの幕を閉じることになった。

上田桃子が泣いて「やめたい」と語った 悪夢の敗戦の裏側を激白

今大会は来季の出場権をかけたシード権争いとともに、最終戦の出場者が決定する場でもあった。今大会開幕前、最終戦出場のボーダーラインはMR37位のリ・ハナ(韓国)まで。MR40位で迎えた大一番だったが、トータル3オーバー・84位タイで予選落ちに終わった。

昨季まで3年連続で優勝を挙げ、今季も開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」で3位に入ると、4月の「フジサンケイレディス」までにトップ10入り3回と順調にシーズンを滑り出した。しかし、「5月頃からショットに悩んでいて、それがずっと解決しなかった」とそれ以降、トップ10入りは1度のみ。予選は通過するが20~30位台が多くポイントを稼げていなかった。

ショットに悩んだ原因の一つは飛距離アップだ。もともと飛距離よりも精度やショートゲームで勝負するタイプ。「(コースの)総距離が伸ばされていますし、(セッティングも)飛ばした方が有利なところが多い。そこは致し方ないと思いますし、(スイングで)飛ぶようになればいいことだけど、それがうまくリンクさせられなかった」。飛距離アップどころかスイングのバランスが整わず、「今までにないぐらい曲がっていました」と“らしさ”が失われた。

「(最終戦は)ずっと出られていたので…今年もいけると思っていた。そういう形でいけなかったのは残念です。早い段階で決められなかった自分がよくないですし、こういう日も来ると思うのでしょうがないと思います」。悔しさをにじませるが、12シーズン連続でのシード権は確保している。ただそれについては「毎年あるんですけど、今の段階では来年のことはちょっと未定です」と話すにとどめた。

ちょうどこの日、今季限りでツアーの一線を退くことを表明していた2学年上の上田桃子が予選落ちをしてラストマッチとなった。“戦友”の菊地もホールアウトする姿を涙ながらに見届け、ホールアウト後は別れを惜しんだ。

上田の引き際を冷静に受け止めている。「(一線を退く)そういう日が来てもおかしくないと思いますし、ずっと当たり前のように第一線で活躍されたので、シードも確保していてやっぱり周りもずっといるもんだと思っていました。でもゴルフだけじゃない、何かが見つかったのか分からないですけど、桃子さんが決めたことですし、よりいい幸せな形があるんだったらいいかなと思います」。いつかくる自身の姿と重ね合わせていたのかもしれない。(文・小高拓)

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