昨季女王の佐久間朱莉が開幕戦を制し、今シーズンもその強さを発揮する予感を漂わせた。昨年からウッド類は前モデルの『G430』を継続使用するなど、一見するとセッティングに大きな変化はないが、開幕戦では新たにマッスルバックアイアンを投入してきた。
“コンボ体制”とはいえ、女子選手では珍しいマッスルバック。8番アイアンからWまでをピンの『BLUEPRINT T』でそろえ、バッグに収めた。
「意外と難しくないし、抜け感も良い。8番で大体130ヤードくらい。今年は100ヤード以内を強化したくて、どうしようかと悩んだときにピンの方から提案していただきました。高さも距離もコントロールしやすくて気に入っています」と、佐久間はこのアイアンを投入した理由を話す。
さらに、クラブ担当者によると、オフに行ったアリゾナ合宿の際に、このマッスルバックを佐久間に提案したという。「昨年、もう少しショットの精度を上げたいという話を聞いて。だとしたら、より敏感なアイアンを入れて、うまく扱えるようになれば精度を上げられるのではないか」(担当者)と、考えたからだ。
そこで実際に手渡したところ、これが好感触。さすがに7番より上の番手には難しさがあったようだが、8番以下は「振りやすかった」とフィードバックを得た。
ただし『BLUEPRINT T』は6番と7番もテストしており、最終的に落ち着いたのが8番アイアン以下の番手だった。「変わる可能性はある」(担当者)といい、試合を重ねる中でアイアン構成が変化していくかもしれない。
現状ではマッスルバックは8番以下。アイアン全体を見ると、5番アイアンは『i240』、6番と7番は『BLUEPRINT S』を昨年から継続使用しており、いわば“3コンボ体制”となっている。
この5番アイアンも特徴的で、日本シャフトのユーティリティ用シャフト『MODUS3 HYBRID G.O.S.T』を装着している。「普通の6番アイアンまでの流れで5番アイアンを入れると難しすぎて。シャフトも替えて、すごくやさしくて距離もいい感じだった」と佐久間は説明する。
この5番アイアンを特に気に入っているようで、どうしてもスタメン入りさせたいクラブだ。ただ、その上に入れていた4番ユーティリティとの飛距離の差が出てしまうため、開幕戦では4番ユーティリティを外し、代わりに7番ウッドをバッグに入れたほどだ。
女王に輝いたあとも、ショット精度の向上を求めてマッスルバックを投入。さらなるレベルアップを目指す佐久間の貪欲さが、このクラブセッティングからもうかがえる。(文・齊藤啓介)
【佐久間朱莉の優勝ギア】
1W:ピン G430 MAX 10K(9° レジオフォーミュラMB+S55 45㌅)
3W:ピン G430 MAX(15° レジオフォーミュラMB+ S55)
7W:ピン G430 MAX(21° レジオフォーミュラMB+ S65)
5U:ピン G430(26° N.S.PROプロトタイプ)
5I:ピンi240(N.S.PRO MODUS3 HYBRID G.O.S.T)
6~7I:ピン BLUEPRINT S(N.S.PRO プロトタイプ)
8~W:ピン BLUEPRINT T(N.S.PRO プロトタイプ)
50(48),54(52),58(57):ピン S259(N.S.PRO プロトタイプ)
PT: ピン SCOTTSDALE DS72
BALL:タイトリスト Pro V1x
