多くのゴルファーにとって憧れのパターであるスコッティ・キャメロン。その中でもツアー支給品とされる“サークルT”はマニア垂涎の逸品だ。そこで今回は、ツアー会場で見つけたキャメロンに注目。「ダイキンオーキッドレディス」が開催された琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)で、選手たちのキャメロン事情を調査した。
ツアー会場に足を運べば、パッティンググリーンにはスコッティ・キャメロンがずらりと並ぶ。そんななか、自身のパターと熱心に打ち比べていた尾関彩美悠を直撃した。
尾関が使用しているのは、SSS素材の『ニューポート2 Timeless』。昨年7月からキャメロンを使い始めたといい、「打った感じがすごく良かった」と他メーカーから乗り換えた。
男子ツアーではネックの溶接やインサートなど細かな好みをオーダーする選手も多いが、尾関の場合はキャメロンの担当者が持ってきたこの1本がハマったという。
とはいえ、尾関ならではのこだわりもある。「35インチで長めなんです」。市販されているスタンダードなパターの長さは33~35インチが主流だが、女子選手にとってはかなり長めともいえる。
では、なぜ長いパターを使用するのか。「長い方が手が悪さをせず、安定して使える」からだ。さらに、重さを感じられる方が好みというのも、この長さにしている理由の一つ。黒いヘッドも「眩しくなくていい」とお気に入りのポイントだ。
ツアーでは樹脂インサートを使用する選手も多いなか、尾関は「しっかり目」の打感を好む。ただ、このパターを使用する前は大型で打感の柔らかいヘッドを使っていた。今使用する単一素材のピン型とは“真逆”の性格ではあるが、「昨年の6月まで1メートルがしっかり打てなくて。この硬めのフェースにしたら打感が分かるようになってすぐに治りました」という。
ちなみに、エースとは別にもう1本、同型のパターも持っている。こちらは尾関の好きなパープルを配色したフルオーダー品。タイガー・ウッズ(米国)のエースパターでもおなじみの、ミーリング(溝)のないフェースに仕上げている。
ミーリングが深いほど打感は柔らかくなる。尾関のエースパターは、打感こそしっかり目だがミーリングは深く、その中でも柔らかさを感じられる。一方、ミーリングなしのいわゆる『タイガーフェース』は、ボールとヘッドの間に余計なものがなく、打感がダイレクトに手へ伝わるのが特徴だ。
「しっかり打ちたい時用に」と、昨年悩まされた1メートルの距離への“矯正”の意味も込めてこのパターをオーダーした。ちなみにサイトラインはどちらも小さなドットのみ。手渡された一本がハマったとはいえ、尾関のパターへの強いこだわりが感じられる。