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GSS2本持ちの真意とは 蛭田みな美のパター“使い分け”の核心【プロのキャメロン調査】

国内女子ツアー「Vポイント×SMBCレディス」の会場で選手たちのキャメロン事情を調査した。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2026年3月24日 10時00分

GSSを2本持ち 蛭田みな美のキャメロンを直撃(撮影:佐々木啓、ALBA)
GSSを2本持ち 蛭田みな美のキャメロンを直撃(撮影:佐々木啓、ALBA)

多くのゴルファーにとって憧れのパターであるスコッティ・キャメロン。その中でもツアー支給品とされる“サークルT”はマニア垂涎の逸品だ。そこで今回は、ツアー会場で見つけたキャメロンに注目。「Vポイント×SMBCレディス」が開催された紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)で、選手たちのキャメロン事情を調査した。

【写真】GSS2本持ち! 蛭田みな美のパターを激写

今回は“キャメロン2本持ち”の蛭田みな美を直撃。丸みを帯びた『Newport』(ニューポート)と、もう一本は直線的なデザインの『Timeless』(タイムレス)を使用している。いずれも『GSS』だ。

『Newport』はフェース側のドットが消えるほど年季が入っており、2014年の「日本女子アマチュアゴルフ選手権競技」を制した際にも使用していたという。

そもそもGSSとは何か。詳細は下部で説明するがジャーマンステンレススチールの頭文字を取ったもので、ドイツ製のステンレス素材を指す通称だ。明確な規格名ではなく、主に高品質な素材として扱われている。

流通量が少ないこともあり、GSSを使用したパターは希少性が高く、高額で取引されるケースも少なくない。蛭田のパターも例外ではなく、ゴルフを始めるきっかけとなった父・宏さんが購入したものを譲り受けた。宏さんいわく、20年前に自費で入手した一本だが、高額だったという。

「みな美は(ブレード型だと)5メートル以内のバーディパットが入るんです」。マレット型を使用する時期もあったが、ジュニア時代から蛭田のすべてを知る宏さんが、そっと手渡した。もう1本はキャメロンにオーダーして製作したもの。GSSにのみ用いられるスコッティブルーで、『MINAMI』の名前入りも特徴だ。

では、どのように使い分けているのか。『Newport』はミーリングが深く、『Timeless』は浅め。一般的にミーリングが深いほど打感は柔らかくなり、浅いほどボールとヘッドの接触感がダイレクトに手に伝わる。

『Newport』は柔らかい打感で、「初速が抑えられる」ことから速いグリーン向き。対して『Timeless』は重めのグリーンで使用している。

「色々経由をして、ピン型です」。女子ツアーではマレットタイプが主流となっているが、蛭田はブレードタイプへと回帰している。父から手渡された一本は、今も変わらず蛭田のパッティングの軸であり続けている。

※GSSとは…
パターに使われるステンレスとしてSUS303、SUS304がある。SUS303は硫黄を添加して被削性を高めたステンレスで、切削加工に適している。一方で耐食性や溶接性はSUS304に比べてやや劣る。SUS304は耐食性・溶接性に優れる汎用ステンレスだが、粘りが強く切削加工はしにくい。インゴット(塊)から一体成型のヘッドを作るにはSUS303が適しており、削り出しパターに広く用いられている。一方でGSSは、一般的なSUS303と近い成分系とされながらも、硫黄含有量が少ないなど割合が異なり、不純物が少ないとされることが特徴。そのため打感は硬さの中に吸い付くような柔らかさがあると表現される。

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