<Vポイント×SMBCレディス 2日目◇21日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇6731ヤード・パー72>
鮮やかなグリーンのウエアがコースに映える。スポンサー契約を結ぶSMBCのコーポレートカラーをまとい、吉田鈴が優勝争いに食い込んだ。ホステスプロという役目に加え、地元・千葉で開催される大会。大勢のファンに見守られるなか、首位と3打差のトータル1オーバー・7位タイにつけ、その大役にふさわしい活躍を続けている。
「ボギーは(17番の)1つだけで波が小さかった。難しいコンディションの中よく耐えたかな」。風が吹き、ピンも厳しかった2日目は、全体の平均ストロークが『76.2358』になるタフな一日に。「72」とスコアをまとめた吉田も例外ではなく、「後半のパー5は難しいピン位置で、レイアップからしっかり考えないといけない。頭が疲れましたね」と油断などできなかった。
それでも、2メートルの下りのフックラインを決めた2番でバーディを奪うと、そこからパーで耐え忍んだ。17番でその貯金を使うことになったが、フェアウェイキープ10回、パーオン11回というショット面に加え、「グリーンを外しても簡単なアプローチが多かった」と展開にも恵まれた。「寒くて飛ばないことも多いですが、後半に立て直せた。その日のうちに修正をかけられるようになったことが去年とは違いますね」と、成長も実感する。
気持ちはウエアにも表れていた。プロアマ前夜祭の時に「本番で着ます」と予告していたSMBCカラーの緑を“勝負服”に選んだ。ただ、その話題を振られると、「本当はあした(決勝)に着たかったんですけど、予選落ちしたら着ることができないと思って…。安牌を選んじゃいました」と思わずはにかむ。初日を終え18位につけていたが、何が起こるか分からない難コース。確実に“恩返し”の気持ちを伝えたかった。
昨年は姉の吉田優利が優勝。“姉妹2連覇”の可能性も残した。去年の姉の活躍は当然ながら刺激になっているが、「いい成績を出したいという気持ちはありますけど、それが悪い方向にいかないように、いつもと同じ方向にいくようにしていました」ということを大事にした。「(姉は)優勝慣れしているけど、私はまだそこに達していない。レベルアップしたいですね」。初優勝はその第一歩にもなる。
2週前の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」は予選落ちしたが、やはり難コースでプレーした先週の「台湾ホンハイレディース」は13位で終えている。そして今週の活躍ぶり。「飛距離を伸ばすために足の使い方を修正しました。つっこんで右足の出力が抜けるのが気になっていたので、コンパクトな体重移動をして、しっかり右から左足に(力を)移すようにしました」というのも、現在の上昇ムードのカギを握っている。
優勝争いに臨む最終日に着用するウェアについて聞かれると、「気温とかどうなるか朝にならないと分からないけど、他にもあるので。でもこれ(緑)を着たかったな」と、ちょっぴり“後悔”した気持ちも覗かせた。だが何を着ていても、最後にリーダーボード最上位に名前を載せることが、なによりの恩返しになる。(文・間宮輝憲)
