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今年で20年目のルーキーキャンプ、参加した新人プロは何を学んだか?

今年で20年目のルーキーキャンプ、参加した新人プロは何を学んだか?

配信日時:2016年9月12日 08時28分

3日目にキャリングボードを担当した蛭田みな美
3日目にキャリングボードを担当した蛭田みな美 (撮影:米山聡明)
 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が主催の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」では、今年も新人教育の一環としてルーキーキャンプを実施。今年のプロテスト合格者、ティーチングプロA級取得者たちが、普段はボランティアスタッフなどが担当するマーカー、キャリングボードやスコアラーなどの業務を担当した。

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 アマチュア時代にツアー出場経験がある蛭田みな美は、3日目を終えて「すごい当たり前のようにやってもらってたことが結構大変だったり、やってみないと分からないってことが多くありました。」と“裏方”の大変さが骨身にしみたという。

 3日目はキャリングボードを担当し、「けっこう風にあおられました。思ったより重くて体勢が崩れてしまったりだとか、18ホール歩くのが意外と疲れました。ラウンドしているほうが楽ですね(笑)」。プレーヤーならばフェアウェイを歩くことが多いが、スタッフの移動は基本ラフ。普段とは勝手が違った。

 初日、18番のスコアボードを担当した小野祐夢は、「雨でしたし、予選ラウンドで選手も多くてずっと外にいました。連絡も頻繁にくるのでゆっくりもできないですし」。2日目に移動ギャラリー整理を担当した川岸史果も、「傾斜があるほうを歩かないといけないですし、このコースはラフも長い。しかも、ギャラリーの方より先回りしなければならなくて」と、自分たちの想像を超える苦労があったという。

 その経験から生まれてくるのは感謝の気持ち。「こうして支える側の立場になってみて、感じることは多くありました。本当に良かったです」(蛭田)、「ボランティアさんや、スタッフの皆さんに対する意識が変わりました」(川岸)、「試合が大勢の皆さんに支えてもらってることが良く分かりました。人生経験的にもすごい良かったと思います」(小野)。自分たちの“職場”を支える人々のありがたさを、身もって経験した。

 このキャンプは96年にスタートし、今年で20年目。LPGAの担当者・小久貫裕子氏によれば、「プロ野球の球団から問い合わせがあったり、Jリーグの関係者が視察にいらしたりしました」と、他のプロ競技からもこのルーキーキャンプは注目を集めているという。

 また、大会期間中寝食を共にすることで普段はライバルだが、同期としての連帯感や仲間意識も生まれる。ゴルフは個人競技だが、長いプロ人生の中で、一生つきあえる“仲間”ができる機会も少ないだろう。

 初日、好スタートを切った森美穂も、昨年はこのキャンプに参加。「去年はここで早くプレーしたいと思いました。それから1年たって、ここにいられるのは目標を1つ達成しているなと。新鮮な気持ちです」。蛭田も「来年はここで優勝争いしてたいですね」、この経験はプレーの刺激にもなる。

 新人研修という枠を超え、20年間続いてきたルーキーキャンプ。この経験を得て、“感謝の心”をもったニューヒロイン候補たちが華やかな舞台に向け羽ばたいていく。

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