成績のことを意識するあまり「気持ちが入りすぎて、コントロールできなくなってしまうときがあるんです。冷静に目の前のやることをしっかりやる、という意識でいます。父からも『いまが一番いい時期だよ』との言葉をもらいました。それは積み重ねが大事だと言っているんだと思います。父も若いころに努力した人ですから。私には、すごく響いています」
木戸の父・修氏は自身のスタイルを貫き通した、誰もが知るプロレスラー。現役当時の修氏のフォトカードを木戸は大事に、毎日使うヤーデージブックの中に潜ませている。「お守りみたいな感じです。父にお願いをして、もらったカードです」と木戸は言うが、苦難に直面したときに父の教えを思い出すのだろう。父の努力する姿を幼いころから見てきた娘は、父の言葉をしっかりと自分のゴルフに重ねている。
「大東建託・いい部屋ネットレディス」から始まるシーズン後半戦、そして2023年シーズンにつなげるためにも、木戸にとってあす最終日のラウンドは重要だ。気持ちのうえでも、出場権を1試合でも多く勝ち取る意味でも。(文・河合昌浩)